トルコ

イスタンブール「リュステム・パシャ・モスク」見どころを写真付きで解説!膨大なイズニクタイルに感動

リュステム・パシャ・モスク トルコ

2025年5〜6月のトルコ旅行記です(料金は2026年5月調べのものを記載してます)。

イスタンブール旧市街のエミノニュ地区にある「リュステム・パシャ・モスク(Mihrimah Sultan Mosque)」を訪問しました。モスクはトルコ語でジャーミィ(Camii)なので、リュステム・パシャ・ジャーミィとも呼ばれます。天才建築家ミマール・シナン(スィナン)が設計したモスクで、内外に施された豊富なイズニク製タイルが圧巻です。

この記事では、「リュステム・パシャ・モスク」の見どころや特徴、歴史などを写真付きで解説していきます。

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リュステム・パシャ・モスクとは?

モスクの名前にもなっているリュステム・パシャはオスマン帝国10代スルタンであるスレイマン1世時代の大宰相です。オスマン史の中でも特に影響力を持った大宰相の1人と言われています。

リュステム・パシャはクロアチア出身です。幼い頃にデヴシルメ制度(オスマン帝国の徴兵制度)によりイスタンブールへ連れてこられました。スレイマン1世の妻ヒュッレムの庇護の元、軍人として教育され、その後官僚の道を歩みました。リュステム・パシャは2度大宰相に就いており、1度目は1544年から1553年で、2度目は1555年から亡くなる1561年までです。妻はスレイマン1世とヒュッレムの王女ミフリマー・スルタンです。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ

リュステム・パシャ・モスクは、リュステム・パシャの依頼で、オスマン帝国の天才建築家ミマール・シナン(スィナン)により設計されました。リュステム・パシャの死後、1561年から1563年にかけて建造されました。ちなみに彼は自身の名前が付いたモスクではなく、シェフザーデ・モスクに隣接するリュステム・パシャ廟に埋葬されています。

シェフザーデ・モスク
ミマール・シナン

リュステム・パシャ・モスクは、ミマール・シナンが手掛けたモスクの中でも特に装飾が豪華で、内外ともに惜しみなく使用された美しいイズニクタイルが特徴です。シナンのモスクは構造重視で派手な装飾は好まれないのですが、リュステム・パシャ・モスクはその基本から大きく逸脱していると言えます。タイルを豊富に使用したのはシナンの意思ではなく、リュステム・パシャ本人からの依頼でした。(彼は相当な財力を持っていた)。

建設以降、地震や火災の被害で何度も修復されてきました。2021年に大規模な修復を経て現在モスクとして再開されています。

行き方・入場料金・営業時間

リュステム・パシャ・モスクはイスタンブール旧市街のエミノニュ地区に位置しています。ガラタ橋の近くです。行き方は、トラムT1またはT5のEminönü(エミノニュ)駅、または路線バスのEminönü停留所から徒歩で数分程度です。イスタンブール旧市街中心からもアクセスしやすい場所にあります。近くにはエジプシャン・バザールやイェニ・モスクなどの観光スポットもあるので、合わせて観光するのが良いと思います。

入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年5月調べ)。

  • 入場チケット料金:無料
  • 営業時間:6:00~21:30 ※礼拝時間中は入場禁止

モスクなので入場料は無料です。毎日礼拝(5回)があり、礼拝時間は入場できません。日中であればお昼前後、17時前後を避ければ礼拝時間と被らないと思います。21:30まで開いてるようですが、観光客が遅い時間に入れるかは不明です。また、金曜は集団礼拝があるので昼以降からしか入れないと思われます。詳しい礼拝時間はこちらより。

あとモスクなので女性はスカーフで頭を覆う必要があります(スカーフは入口で貸し出しあり)。

全体図

リュステム・パシャ・モスクの全体図です。商店街の2階という変わった立地となっています。大きさは中規模程度で、他のモスクのような中庭や泉亭がありません。礼拝室手前にはテラス(①)と柱廊(②③)があるのみです。礼拝室内部は八角形平面が作られており、ペンデンティブを利用して主ドーム(④)が載せられています。主ドームの周囲の4辺にそれぞれ副ドーム(⑤)があります。

リュステム・パシャ・モスク

①テラス
②外側柱廊
③内側柱廊(ドーム付き)
④主ドーム:直径15m/天井の高さ23m

⑤副ドーム(半ドーム)×4
⑥ミフラーブ:メッカの方向を示す窪み
⑦ミンバル:説教壇
⑧ミナレット

主な見どころや特徴

リュステム・パシャ・モスクの主な見どころや特徴を写真付きで解説していきます。このモスクの最大の見どころは大量に使用された全盛期イズニクタイルです。

観光の所要時間はじっくり見たとしても30分程度かなと思います。

商店街・外観・柱廊

リュステム・パシャ・モスクは商店街の中に位置しているので、外観の写真はあまり上手く撮れませんでした。ミナレット(⑧)は1本のみです。

リュステム・パシャ・モスク

少し引きだと綺麗に撮影できるのかなと思います。

リュステム・パシャ・モスク
https://artofwayfaring.com/より

モスクに行くためにはまず商店街へ入る必要があります。

リュステム・パシャ・モスク

朝9時頃です。ポツポツと人がいます。観光客もチラホラいますが、地元の商店街の雰囲気があり良きです。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

商店街は通りが狭く若干迷路のようでしたが、Google mapを見ながら何とかモスクへ辿り着きました。なかなか分かりにくい入口です。

リュステム・パシャ・モスク

階段を上っていくとモスクの目の前に出ます。中庭はなく、テラス(①)となっています(狭い中庭と言えなくもないか)。朝9時過ぎ頃ですが、すでに何組か団体観光客がいました。人気の観光スポットなのでツアーに組み込まれることが多いのかなと思います。

リュステム・パシャ・モスク

礼拝室の入口手前は2列の柱廊(②③)となっています。内側(モスク側)の柱廊(③)は5つの小ドーム付きです。壁面にたくさんのタイルが使用されています。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

正面入口がありますがここからは入れません。外壁にミフラーブがありますが、礼拝に遅れてきて中に入れない人はここでお祈りします。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

こちらは正面入口左側にある、外壁で1番インパクトのあるタイル装飾です。白と青を基調にターコイズブルーや鮮やかな赤などが使用されており、とても見応えがあります。デザインも素敵です。ここまで鮮やかなタイル装飾は他ではなかなか見れないと思います。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

1枚だけ聖地メッカのカーバ神殿が描かれたタイルが組み込まれてます。トプカプ宮殿のハレムでも似たようなものを見た気がします。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

全盛期イズニクタイルの美しい内観

礼拝室の入口は向かって左手にあります。入口のタンパンにも鮮やかなタイルがあります。

リュステム・パシャ・モスク

訪問時、入口付近でリュステム・パシャ・モスクのタイル柄のかわいいポーチなどが売ってましたので2つゲットしました。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

礼拝室へ入ります。ドームやアーチ部分以外はほぼタイル装飾です。イスタンブールでタイル装飾が有名なスルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)ソコルル・メフメト・パシャ・モスクは、どちらもピンポイントでタイルが使用されていましたが、リュステム・パシャ・モスクは全面的に惜しみなく使われているのが特徴です。柱までもタイルで装飾されてるのは珍しいですね。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

建物自体は四角形ですが、内部は八角形平面が作られ、ペンデンティブを利用して主ドーム(④)が載せられています。主ドームは直径15mなので、ソコルル・メフメト・パシャ・モスクのドームよりひと回り大きいくらいです。主ドームを囲む八角形のうちの4辺には副ドーム(⑤)が配置されています。ミマール・シナンは、ビザンツ時代の建造物であるキュチュク・アヤソフィアを参考にしてこの八角形平面を設計したと言われています。

リュステム・パシャ・モスク

ドーム隅のペンデンティブもタイルで装飾されています。全てのペンデンティブにカリグラフィー(アラビア語の装飾)がありますが、写真のものはおそらくアッラーと書かれたものかなと思います。

リュステム・パシャ・モスク

周壁や柱に使用されているイズニクタイルの模様はチューリップなどお花が多いですね。とても可愛らしいです。全盛期のイズニクタイルの「トマト赤」と呼ばれる光沢のある鮮やかな赤色が随所に使われています。100年ほどで原料が枯渇して「トマト赤」タイルは生産されなくなったので、非常に貴重です。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

こちらはミフラーブ(⑥)とミンバル(⑦)です。

リュステム・パシャ・モスク

イスタンブールの多くのモスクのミフラーブは、大理石のシンプルな造りですが、このモスクではタイル三昧です。窪みの部分もしっかりタイルです。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

ミンバルは大理石です。ミンバル2階部分には可愛らしいタイルがあります。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

礼拝室の左右には側廊があり、そこにもしっかりタイル装飾があります。天井以外ほぼタイルですね。

リュステム・パシャ・モスク

こちらは正面入口の上部です。タイルではありませんが、2階の柵を支える組み物には金箔が施され、チューリップが描かれています。

リュステム・パシャ・モスク
リュステム・パシャ・モスク

まとめ

リュステム・パシャ・モスクの観光の見どころや特徴のまとめです。

  • 全盛期の貴重なイズニクタイルが惜しみなく使われた鮮やかなモスク
  • ミマール・シナンが手がけたモスクの中でもここまで装飾が豊かなものはない(リュステム・パシャの依頼)
  • タイル好きは必ず訪れるべきモスク
  • 商店街のら2階という変わった立地で、他のモスクで見られる中庭や泉亭がない
  • 観光の所要時間は30分程度
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