トルコ

イスタンブール「ヌールオスマニエ・モスク」見どころや特徴を解説!オスマンバロック様式の華麗なモスク

ヌールオスマニエ・モスク トルコ

2025年5〜6月のトルコ旅行記です(料金は2026年6月調べのものを記載してます)。

イスタンブールのチェンベルリタシュ地区にある「ヌールオスマニエ・モスク(Nuruosmaniye Mosque)」を訪問しました。グランド・バザールの隣に位置しています。西洋建築の要素を取り入れたオスマンバロック様式で建てられており、他のモスクとはまた違った魅力のある建造物です。

この記事ではヌールオスマニエ・モスクの見どころや特徴、行き方などを写真付きで解説していきます。

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ヌールオスマニエ・モスクとは?

ヌールオスマニエ・モスクのヌールオスマニエはトルコ語で「オスマンの光」を意味します。モスクはトルコ語でジャーミィなので、ヌールオスマニエ・ジャーミィ(Nuruosmaniye Camii)とも呼ばれます。

1748年に24代スルタンのマフムト1世により建造が始まり、次のスルタンのオスマン3世の時代の1755年に完成しました。アフメト1世のスルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)から約100年ぶりに建てられた皇帝モスクでした。設計を担当したのは、非イスラム教徒のギリシャ人建築家サイモン・カルファです。

オスマン帝国の歴史
マフムト1世
オスマン帝国の歴史
オスマン3世

この時代は、マフムト1世の一代前のスルタンのアフメト3世の頃から西欧文化が積極的に取り入れらており(チューリップ時代)、西欧風の建造物も多く造られていました。そんな中建造されたヌールオスマニエ・モスクは、ヨーロッパのバロック様式の要素を取り入れた「オスマンバロック」と呼ばれる新しい様式のオスマン建築でした。ヌールオスマニエ・モスクは古典的なオスマン建築からの転換を示したと言われています。

2016年に世界遺産の暫定リストに追加されましたので、いつか正式に世界遺産に登録される可能性もありますね。

行き方・料金・営業時間

ヌールオスマニエ・モスクへの行き方ですが、トラムT1のÇemberlitaş(チェンベルリタシュ)駅から歩いてすぐの所にあります。イスタンブール中心のスルタンアフメト地区のスルタンアフメト駅からトラムT1で1駅です。

ヌールオスマニエ・モスクの入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年6月調べ)。

  • 入場チケット料金:無料
  • 営業時間:不明 ※礼拝時間中は入場禁止

モスクなので入場料は無料です。毎日礼拝(5回)があり、礼拝時間は入場できません。営業時間は不明ですが、日中であればお昼前後、17時前後を避ければ礼拝時間と被らないと思います。また、金曜は集団礼拝があるので昼以降からしか入れないと思われます。詳しい礼拝時間はこちらより。

あと女性はスカーフで頭を覆う必要があります(スカーフは入口で貸し出しあり)。

全体図

オスマン帝国のモスクは、その敷地内に霊廟、マドラサ(学校)、ハマム(浴場)、ダールッシァ(精神病院)、イマーレット(慈善給食所)、キャラバンサライ(隊商宿)、タブハーネ(宿舎)、バザールなどが複合的に配置されており、公共施設群「キュリエ」(Külliye)となっていることが多いです。ヌールオスマニエ・モスクもキュリエで構成されています。以下がキュリエの全体図です。入口は東西の門となります。

ヌールオスマニエ・モスク
元画像はhttps://jfa.arch.metu.edu.tr/より

こちらはヌールオスマニエ・モスクの全体図です。他のモスクとは違い、中庭(①)を囲む回廊(②)が弧を描いているのが大きな特徴です。バロック様式の影響がよく分かります。中庭に泉亭がないのも他のモスクとの違いです。礼拝室の構造はミフリマー・スルタン・モスクと似ており、副ドームがない単一ドームのモスクです。主ドーム(③)はアヤソフィアスレイマニエ・モスクに次ぐ大きさです。下図の赤矢印以外にも側面からの出入口もあります。

ヌールオスマニエ・モスク
元画像はWikipediaより

①中庭
②回廊
③主ドーム:直径25m/天井の高さ43.5m

④ミフラーブ:メッカの方向を示す窪み
⑤ミンバル:説教壇
⑥ミナレット×2

主な見どころ・特徴

ヌールオスマニエ・モスクの見どころや特徴を写真で解説していきます。オスマン式のバロック調のレリーフなどを楽しむことができます。観光の所要時間はモスク単体なら30分程度、キュリエ内をしっかり回っても1時間もかからないと思います。

すぐ近くにグランド・バザールもあるので合わせて観光するのが良いかなと思います。

外観・周辺施設

モスク周辺は開けた広場になっているので、全体をしっかり観ることができます。副ドームがないので外観は非常にシンプルです。

ヌールオスマニエ・モスク

広場の一角には「コンスタンティヌスの円柱」が建っています。近くで見るとかなり大きいです。328年にローマ皇帝コンスタンティヌス1世により建造された記念碑ですが、地震・火災の被害や装飾品の盗難などにより、現在このようになっています。黒いのは火災の被害跡です。修復はされてきたとは言え、1700年近く建ち続けていることが奇跡的です。

ヌールオスマニエ・モスク

キュリエ内への入口は2つあります。写真はキュリエの東門です。西門も同じような感じです。

ヌールオスマニエ・モスク

西門の近くにはバロック調の給水施設があります。

ヌールオスマニエ・モスク
ヌールオスマニエ・モスク

キュリエ内へ入ります。こちらはヌールオスマニエ・モスクの礼拝室と繋がっている「フュンキャル・カスル」です。スルタンのプライベートラウンジです。イェニ・モスクでも同じ構造物がありました。現在はオフィスとして使用されているみたいです。

ヌールオスマニエ・モスク

キュリエ内にあるシェフスヴァル・スルタン(オスマン3世の母)廟や図書館は工事中のため訪問できませんでした。

続いてモスク礼拝室の側面です。副ドームがないのでシンプルですね。柱廊のアーチが独特のデザインです。

ヌールオスマニエ・モスク
ヌールオスマニエ・モスク

ミナレット(⑥)は2本あります。他のモスクのミナレットと違い、バルコニーを支えるムカルナス装飾はありません。

ヌールオスマニエ・モスク

バロック調の中庭・レリーフ

正面入口から入ります。オスマン帝国の多くモスクでは入口上部には伝統的なイスラム装飾であるムカルナスがありますが、ここには放射線状の太陽のようなレリーフが施されています。ミナレットの装飾もそうですが、ヌールオスマニエ・モスクではムカルナスを全く見かけませんでした。

ヌールオスマニエ・モスク
ヌールオスマニエ・モスク

ヌールオスマニエ・モスクの1番の特徴かと思われる中庭(①)です。回廊(②)が弧を描いており、湾曲した中庭になっています。バロック建築の特徴である楕円や湾曲の表現が大胆に取り入れられています。これまでの古典建築からの転換しようとする意図を凄く感じます。

ヌールオスマニエ・モスク

ちなみにモスク全体を上から見るとこんな感じです。本当に独特な造りですね。

ヌールオスマニエ・モスク
https://www.diyanethaber.com.tr/より

イスタンブール名物、ネコ。モスクは日陰が多くてネコちゃんにも良きですね。

ヌールオスマニエ・モスク

礼拝室への入口です。こちらも入口上部はムカルナスではなく、バロック調のレリーフです。

ヌールオスマニエ・モスク

真下から見たレリーフです。かなり細かいデザインです。

ヌールオスマニエ・モスク

他にも中庭の側面の入口などにバロック調のレリーフが施されています。

内観・大きなドーム

内部です。構造はミフリマー・スルタン・モスクと似ており、多くの窓が配置されています。光がたくさん入ってきて美しいです。

ヌールオスマニエ・モスク
ヌールオスマニエ・モスク

こちらは主ドーム(③)です。直径25mなのでイスタンブールでも大きな部類に入ります。スレイマニエ・モスクに次ぎます(直径27.5m)。天井の高さはスルタンアフメト・モスク(ブルーモスク)と同じくらいの43.5mです。デザインはとてもシンプルです。

ヌールオスマニエ・モスク

2階の奥に見えるエリアはスルタン用の礼拝エリアです。

ヌールオスマニエ・モスク

ミフラーブ(④)とミンバル(⑤)があるキブラ壁側です。

ヌールオスマニエ・モスク

ステンドグラスが美しいです。

ヌールオスマニエ・モスク

ミフラーブ上部の半ドーム部分です。礼拝室は全体的に装飾少な目ですが、ここだけ細やかな絵が描かれています。

ヌールオスマニエ・モスク

まとめ

イスタンブールの「ヌールオスマニエ・モスク」の観光の見どころや特徴まとめです。

  • オスマンバロック様式を取り入れた新しいモスク
  • 装飾は少な目だが、窓が多く、光がたくさん入るのが美しい
  • アヤソフィア、スレイマニエ・モスクに次ぐドームの大きさを誇る
  • 観光の所要時間はモスク単体なら30分程度、キュリエ内をしっかり回っても1時間あれば十分
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