ベトナム

【世界遺産】「古都ホイアン」解説!人気観光地の見どころ・全有料施設紹介

古都ホイアン ベトナム

2023年4月のベトナム旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。

ベトナム屈指の人気観光地「ホイアン」(Hội An)を訪問しました。ホイアンはベトナム中部に位置し、「ホイアンの古い町並み」として世界遺産に登録されています。

お店やカフェなどは当時の建物をそのまま使っており、個々の物件ではなく、旧市街がまるごと世界遺産として登録されています。またランタンでも有名な街です。

この記事では、「ホイアンの古い町並み」はどういった世界遺産なのか、ホイアンの歴史なども踏まえて見どころを解説していきます。入場チケットや有料施設全23件も地図で紹介しています。

世界遺産「古都ホイアン」とは?

ホイアン旧市街は「古都ホイアン」という名称で1999年に世界遺産に登録されました。ホイアンは16世紀頃から海外貿易の拠点の港町として発展してきた歴史を持ちます。

レストランやカフェ、お土産屋さんなども古い建物をそのまま利用しており、旧市街にある全ての建物が歴史あるものです。そのため、旧市街全体が世界遺産として登録されています。

ホイアン
ホイアン

世界遺産に登録された理由は以下です。

  • 東南アジアの海のシルクロードの重要な中継貿易港として栄え、様々な国の文化が融合し独特な街並み形成されたこと
  • ベトナム戦争の戦禍を免れたため、古い街並みや伝統的な木造家屋が当時の姿のまま残っていること
登録名古都ホイアン
(Hoi An Ancient Town)
ベトナム
登録区分文化遺産
登録基準(2)、(5)
登録年1999年

「古都ホイアン」の世界遺産範囲は以下となります。紫色の部分が世界遺産で、水色部分がバッファゾーン(緩衝地帯)です。

世界遺産ホイアン

ホイアンの歴史

ホイアンの起源は、ベトナム中部のヒンドゥー教国家「チャンパー」時代に遡ります。チャンパーの港町として栄えました。

1471年に北部のベトナム王朝「黎朝」がチャンパーを打倒し、チャンパーが後退すると、16世紀には、中部から南部にかけて黎朝へ対抗する独立政権「広南国」(阮朝の前身)が建国されました。ホイアンは広南国の外港として栄えました。歴史上にホイアンの名前が出てくるのはこの時代です。

16世紀後半以降、ホイアンは中国、日本、ポルトガル、オランダなどとの貿易により港町として大いに発展しました。この頃に中国人街や日本人街が作られました。当時日本人街には何百人もの日本人が住んでいたとのことです。

ホイアン

日本との貿易は「朱印船貿易」と呼ばれ、豊臣秀吉や徳川家康らが発行した朱印状(渡航許可証)を持った日本の商人達が、東南アジアとの交易を盛んに行なっていました。しかし続いたのは30年程度で、徳川幕府の鎖国政策により、日本人の東南アジアへの渡航は禁止され、ホイアンの日本人街は衰退していきました。

17世紀後半には、中国王朝「清」が遷界令(清に対抗する鄭氏を台湾で孤立させる)を出し、中国人の渡航を禁止しました。このようなこともあり、ホイアンの交易は次第に衰退していきました。

1770年代になると、西山党の乱により街は完全に破壊されました。

その後再建され、19世紀の阮朝(グエン朝)成立後も港町として栄えましたが、以前から土砂が堆積してホイアンを通るトゥボン川が浅くなる問題があり、次第に大型船の往来が難しくなりました。

1835年阮朝2代ミンマン帝の命令で、国際貿易の拠点がホイアンからダナンに移ったため、港町としての歴史に幕を閉じました。

20世紀になり、インドシナ戦争やベトナム戦争などありましたが、街は破壊されず当時のまま残っています。

入場チケット料金と売り場

世界遺産であるホイアン旧市街は無料で入ることができますが、中には博物館や古民家、寺院など入場するのにチケットが必要な施設があります。Google mapで確認できる範囲ではチケット売り場は以下となります。チケット売り場は多いので困らなさそうです。

チケットは12万ドンでした(2023年4月時点)。入場券5枚綴りとなっており、1つのチケットで5つの有料施設に入ることができます。購入から2日間有効です。2025年現在もこの値段のようです。

ホイアン

ちなみにチケットが必要な観光施設は2025年時点で23件あるので、全部行くためにはチケットを4回以上買う必要があります。売り上げはホイアン旧市街の修復などに当てられているようです。

主な見どころ・スポット

歴史ある街並み

世界遺産ホイアンの見どころはたくさんありますが、まずは何と言っても旧市街の素敵な街並みです。買い物やカフェをしつつ色々と街を散策するのがとても楽しいです。

ホイアン

夜も賑わっており、街に溢れるランタンの綺麗な風景、旧市街からアンホイ橋を渡った所にあるナイトマーケット、トゥボン川のクルーズなどもおすすめです。そしてホイアンの郷土料理もほんと美味しいです。ベトナム料理の中でも、フエやホイアンなど中部地方の料理はかなり好みでした。

詳しくは以下の記事で見どころを紹介しています。

【世界遺産】ホイアン観光①歴史的街並みを散策/ランタン/トゥボン川クルーズ
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ホイアンで訪れたレストランやカフェを紹介!ホイアン名物は外せません
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有料施設全23件

ホイアンの入場チケットで入れる観光施設です。調べたところ全部で23件ありました(他にもあるかも)。博物館、昔の商人の家、華僑の集会所、寺院や礼拝堂などです。どれも小さい施設なので所要時間も30〜40分ほどあれば十分見学できます。地図で紹介します。

ジャンルで分けると以下のようになるかなと思います。

博物館(ベトナム中部やホイアンの歴史が分かる)
①サーフィン文化博物館②ホイアン貿易陶磁博物館
③ホイアン伝統医療博物館④ホイアン民俗博物館
⑤ホイアン歴史文化博物館
古民家(築200年以上の歴史ある民家)
⑥フーンフンの家⑦ドゥックアンの家
⑧タンキーの家⑨クアンタンの家
華僑集会所
⑩広東会館⑪中華会館
⑫福建会館⑬海南会館
⑭潮州会館
寺院/礼拝堂/共同住宅
⑮カムフォー共同住宅⑯グエン・トゥオン家礼拝堂
⑰日本橋(来遠橋)⑱トラン家礼拝堂(陳祠堂)
⑲ミン・フオン共同住宅(明郷華先堂)⑳関公廟
その他
㉑日本文化の家(ギャラリー)㉒ホイアン伝統芸術パフォーマンスハウス
㉓黒ごまスープ実演スペース
来遠橋
日本橋(来遠橋)
福建会館
福建会館

今回のホイアン旅ではチケット1つ購入し、「来遠橋」「福建会館」「貿易陶磁器博物館」「クアンタンの家」「フーンフンの家」の5つを訪問しました。以下で見どころを詳しく紹介してます。

【世界遺産】ホイアン観光②「日本橋」「福建会館」「貿易陶磁器博物館」「クアンタンの家」「フーンフンの家」
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