2024年4~5月のポルトガル旅行記です(料金は2026年2月調べのものを記載してます)。
世界遺産「ポルト歴史地区」を構成する「ボルサ宮殿」を観光しました。かつて証券取引所として使われていました。美しい部屋がたくさんあり、特に「アラブの間」は必見です。
この記事では世界遺産ボルサ宮殿の見どころ、歴史、入場料金などを解説していきます。
世界遺産「ポルト歴史地区」の全体の解説は以下より。

世界遺産ボルサ宮殿の歴史
世界遺産ボルサ宮殿の簡単な歴史です。
ボルサ宮殿は名前からすると王族が住んでいた建物と思われがちですが、実はそうではく証券取引所として機能していました。ボルサはポルトガル語で「証券取引」という意味です。
かつてこの場所にはサンフランシスコ修道院がありましたが、1832年の王位継承をめぐる内戦により修道院は焼失しました(現在でもボルサ宮殿の隣にはサンフランシスコ教会があります)。
1841年国王マリア2世は修道院の跡地を街の商人に寄贈し、商人たちはその場所に証券取引所としてボルサ宮殿を建設しました。
ボルサ宮殿は新古典主義様式で建てられ、宮殿の大部分は1850年頃までに完成しました。内装の装飾は複数の芸術家が関与し、1910年頃までに完成しました。多くの芸術家が関わったこともあり、宮殿内には装飾豊で個性的な部屋がいくつもあります。
1982年に国定記念物に指定され、1996年に「ポルト歴史地区」を構成する世界遺産に登録されました。
場所・料金・営業時間
ボルサ宮殿の場所は以下となります。サン・ベント駅から徒歩15分程度です。バス停からも近く、バスを使う場合は、500番のRibeira (infante)、901番のRibeira、9012番のMercado Ferreira Borgesなどのバス停が最寄りとなります。
ポルトの交通機関や交通カードに関しては以下の記事で解説しています。

ボルサ宮殿の入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年2月調べ)。詳細は公式サイトにて。
- チケット料金:14ユーロ(予約必須のガイド付きツアー) ※対応言語:英語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語
- 営業時間:9:00~13:00/14:00~18:30
ポルトカードがあれば25%オフになります。
大人数でのガイド付きのツアー(30分)のみで観光できるため、自分のペースでの見学は難しいです。30分しかないのでガイドは結構ハイペースで進んでいきます。
チケット売り場です。結構混雑していました。

掲示板に現在の予約状況が表示されています。

事前に公式サイトにてオンライン予約しておくとスムーズかなと思います。自分はその場でチケット購入しましたが、すぐには入れませんでした。
ボルサ宮殿の全体図
ボルサ宮殿の全体図です。主な観光エリアは2階(1st floor)です。ガイドツアーでは反時計回りに各部屋を観光します。最後に訪れる豪華絢爛の「アラブの間」が最大の見どころです。

主な見どころ
ボルサ宮殿の主な見どころを紹介していきます。ガイドツアーは30分しかないのでどんどん進んでいきます。さらに大人数なのでじっくり写真が撮れなかったのが残念です。
外観
ボルサ宮殿の目の前にはインファンテ・ドン・エンヒーケ庭園があり、庭園内に大航海時代の立役者エンリケ航海王子の像が建っています。

こちらがボルサ宮殿の外観です。建築的な部類は新古典主義様式です。新古典主義建築は、18世紀後半にフランスで興ったもので、ざっくり言えば古代ギリシャやローマ時代を模範とするような様式です。バロック様式のような過剰な装飾への反動が背景にあります。ボルサ宮殿のファサードは分かりやすく古代ギリシャ神殿がモチーフになっていますね。

紋章の間
ガイドツアーの集合場所は1階(Grand floor)のホールです。天井が高く美しい場所です。見上げると当時ポルトガルが貿易していた20カ国の紋章が描かれてます。ここは「紋章の間」と呼ばれているみたいですね。

天井はガラス張りのドームなので、光がしっかり入ってきます。

床の幾何学・植物模様の装飾も凝ってます。


時間になったのでツアー開始です。2階(1st floor)へ移動します。20~30人はいると思います。

階段を上がった先も見応えある造りです。花崗岩で造られたレリーフです。見惚れてるとガイドさんに置いていかれます(写真もじっくり撮りたいしガイドも聞きたいしでけっこう大変)。


法廷の間
2階(1st floor)で最初に訪れたのは「法廷の間」(全体図の2)です。ボルサ宮殿は証券取引所ですが、50年ほど前まではここで裁判も行われていたようです。

天井や壁の画に目を奪われます。


法廷の間の隣にある「陪審員の間」(全体図の3)は写真撮り忘れました。
歴代会長ギャラリー
ポルト商業協会の歴代会長の肖像画が飾られてる部屋(全体図の4)です。普通の部屋という印象です。

ボルサ宮殿の歴史を作ってきた方々です。

電信室/ギュスターヴ・エッフェルの仕事部屋
全体図には記載ありませんでしたが、こちらは「電信室」(Telegraph Room)です。商品に関する情報を伝えるために使われていたポルト商業協会の古い電信機が置いてあります。

こちらも全体図には記載ありませんが「ギュスターヴ・エッフェルの仕事部屋」(Gustave Eiffel Cabinet)です。ギュスターヴ・エッフェルはパリのエッフェル塔を設計した人として有名ですが、エッフェル塔よりも以前にポルトのドウロ川に架かる鉄道橋「ドナ・マリア・ピア橋」(1877年)を設計しています。当時この部屋で図面など書いていたのでしょうね。ちなみにポルトの世界遺産にもなっている「ドン・ルイス1世橋」は彼の弟子であるテオフィロ・セイリグによるものです。

黄金の間
続いて「黄金の間」(全体図の6)です。黄金の間の隣にある「会長の間」(全体図の5)は写真撮り忘れました。黄金の間は現在も取締役会によるレセプションなどで使用されています。

天井の浮彫装飾が印象的な豪華な部屋です。

議会の間
「議会の間」(全体図の7)です。全体的に木造かなと思いましたが、どうやら漆喰を塗って木造に見えるように仕上げているらしいです。この部屋ではポルト商業協会が年に2回総会を開催しています。

落ち着いた雰囲気で結構好きな感じです。


肖像の間
「肖像の間」(全体図の8)です。ポルトガル王国ブラガンサ朝の最後の6人の肖像画が飾ってあります。

とにかくどの部屋も天井が凝ってますな~。

ボルサ宮殿の設立のきっかけを作った国王マリア2世と、共同統治していた夫のフェルナンド2世の肖像画(多分)です。フェルナンド2世はシントラの世界遺産「ペーナ宮殿」を建造した人として有名です。

アラブの間
最後に訪問したのは「アラブの間」(全体図の9)です。ボルサ宮殿の最大の見どころです。ガイドツアーはここだけは他の部屋よりも滞在時間が少し長かった気がします。参加者の皆さんはここが目的って感じがします。
とにかく豪華で、アラブの間という名前の通りイスラム文化に影響を受けた幾何学模様オンパレードの部屋です。イスラム国ナスル朝時代の建築物「アルハンブラ宮殿」(スペインのグラナダ)にインスピレーションを受けて18年の年月をかけて造られました。

天井です。基本的に浮彫装飾なので立体感が半端ないです。

どこを観ても豪華です。ステンドグラスがあるのはキリスト教国ならではですね。

イベリア半島(スペインやポルトガル)はイスラム支配の時代が長く、文化が混ざり合ってこういった独自のものが生まれているのは改めて面白いなと感じました。


チェスの間/図書館
アラブの間でガイドツアーは終わりですが、1階(Grand floor)にも興味深い部屋があったので紹介します。
こちらは色々なチェスの駒が展示されている部屋です。部屋名はわかりませんが「チェスの間」でしょうか。

コマが人物になっていたりと結構面白いです。


こちらは図書館です。貴重な蔵書が収蔵されており一般公開はしていないようで、中には入れませんでした。

まとめ
ボルサ宮殿の観光の見どころまとめです。
- 宮殿という名前だが、元々は証券取引所だった(王族や貴族が住んでいたわけではない)
- 大人数のガイドツアーのみで訪問可能
- 人気なのでオンラインなどで事前予約した方がよいかも
- ツアーは30分しかないのでそこまでじっくり観ることはできない
- 豪華絢爛「アラブの間」が最大の見どころ

