マレーシア

【世界遺産】マラッカ観光① オランダ広場や要塞など 植民地時代の建造物巡り

世界遺産 マラッカ マレーシア

2023年4月のマレーシア旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。

世界遺産の街マラッカを訪問しました。マラッカはペナン島の都市ジョージタウンとともに「マラッカ海峡の歴史的都市群」という名前で世界遺産に登録されています。

2日間の滞在でした。初日の観光は、植民地時代の歴史建造物があるマラッカリバー東エリアのへ。

マラッカ観光②の記事ではマラッカリバーの西岸、チャイナタウンのプラナカン建築、寺院、モスクなどを紹介しています。

【世界遺産】マラッカ観光② チャイナタウンへ プラナカン文化に彩られたユニークな街並み
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世界遺産「マラッカ海峡の歴史的都市群」の全体の解説や歴史はこちらから。

【世界遺産】「マラッカ海峡の歴史的都市群:マラッカとジョージタウン」解説!東西文化が混ざる2都市
マレーシアの2都市マラッカとジョージタウンが「マラッカ海峡の歴史的都市群」として世界遺産に登録されています。2023年4月のマレーシアの旅ではマラッカを訪問しました。この記事では「マラッカ海峡の歴史的都市群:マラッカとジョージタウン」はどん...

マラッカへの行き方

首都のクアラルンプールから長距離バスで訪れることが多いと思われます。3時間ほどで到着します。

今回自分達はクアラルンプール国際空港から直接バスでマラッカを訪れました。乗車券はネットでも簡単に予約可能です。

移動の記事もありますのでご覧ください。

クアラルンプール空港からマラッカへの移動の旅
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マラッカ旧市街の全体地図

マラッカは旧市街が世界遺産の範囲となります。主にマラッカリバーの東側には植民地時代の歴史建造物が並び、西側のチャイナタウンでは文化が混ざり合った独特の街並みを見ることができます(プラナカン文化)。今回の旅で訪問した場所を以下に載せました。マラッカ観光①の記事では歴史建築物エリア、マラッカ観光②の記事ではチャイナタウンについて紹介しています。

マラッカ
Googleマップからのスクリーンショット

オランダ広場

マラッカと言えば「オランダ広場」ですね。別名レッド・スクエアです。旅行関連のサイトや雑誌などでもよく紹介されている場所です。可愛らしい時計台が建っています。

マラッカ

オランダ広場は、オランダ統治時代に建てられた赤茶色の建物が並んでいるメイン広場となります。常にたくさんの人で賑わっています。

マラッカ

広場内にある噴水は「ヴィクトリア女王噴水」と呼ばれており、これはイギリス統治時代に造られたものです。

マラッカ

キリスト教会

オランダ広場の一角にあるキリスト教会です。オランダのマラッカ統治100周年記念として1741年に建設が計画され、1753年に完成しました。

マラッカ

オランダはプロテスタントの国であるため、教会はとてもシンプルで質素な造りです。同じキリスト教のカトリックの豪華絢爛な教会とは全く印象が違います。内装も十字架と簡素な祭壇があるのみです。現在も教会として使われています。

マラッカ

ステンドグラスもカトリック教会と違い、とてもシンプルです。

マラッカ

歴史博物館スタダイス

「スタダイス」です。こちらもオランダ広場の一角にあります。スタダイスとはオランダ語で「議事堂・市役所」を意味します。オランダが1650年に建設し、行政を指揮する役所かつ統括責任者の官邸として18世紀まで利用されていました。

マラッカ

現在では歴史博物館となっています。マラッカの歴史を広く深く知ることができます。じっくり見ると楽しいと思います。マラッカにはスタダイス以外にもたくさん博物館があります。「マラッカスルタンパレス(王宮博物館)」「マラッカ海洋博物館」「マレーシア建築博物館」「鄭和記念博物館」など興味があるジャンルのものに行ってみるのも良いですね。

スタダイスの入場料は2023年4月時点で20RMでした。2025年現在もこの料金のようです。中は展示物の量が物凄かったです。

こちらは交易品でしょうか。

マラッカ

武器ですね。

マラッカ

こちらはマラッカ王国時代の通貨とのことです。ワニとか鳥とか魚とか可愛らしいですね。

マラッカ

おそらくマラッカ王宮の模型かと。

マラッカ

引き出しとソファーです。交易で富を築いた豪商の家にあったものでしょうか。

マラッカ

中国王朝「明」の使者がマラッカ王国を訪問してる様子です。

マラッカ

中庭には、明の宦官である鄭和さんの像がありました。彼は大艦隊を率いて1405年頃マラッカに寄港し、その後インドやアフリカ大陸まで航海しています。西洋の大航海時代に先駆けて、中国は世界を航海してます。

マラッカ

こちらは16世紀頃ですね。ポルトガル人の指揮の元、城壁を築いてる様子ですね。

マラッカ

城壁が築かれ要塞化したマラッカの模型です。今でも要塞跡(城壁の一部など)が残っています。

マラッカ

1941〜1945年の日本支配時代に関する展示もありました。

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セント・ポール教会跡

スタダイスの裏の小高い丘の上に建つ「セント・ポール教会」の跡地です。

1521年ポルトガルにより建設されたカトリックの教会です。建設後にイエズス会に引き渡され、日本でも有名なフランシスコ・ザビエルが布教の活動拠点としていました。ここから日本やマカオへも布教をしに行きました。

マラッカ

フランシスコ・ザビエル像です。よく見ると右手がありません。ザビエルが亡くなった後、ローマ教皇にそれを伝えようと右手を送ったため、像には元々右手がないという説があります。真偽は不明ですが。

マラッカ

現在では朽ち果てた状態で壁などが残るのみです。ポルトガルの後にマラッカを支配したオランダやイギリスは、同じキリスト教でもカトリックでなかった(英蘭ともにプロテスタント)ため、特にメンテナンスもされなかったのでしょう。

マラッカ

丘からの景色です。気持ち良いです。遠くに見えるのはマラッカタワーです。展望台ですね。

マラッカ

教会は屋根がなく、ほぼ廃墟ですが何か惹かれるものがあります。

マラッカ
マラッカ
マラッカ

こちらは、1552年12月に46歳で殉教したザビエルの亡き骸を一時的に安置していた場所です。その後亡き骸はインドのゴアへ移送されました。

マラッカ

街中に残る3つの要塞跡

マラッカを制圧したポルトガルは、マラッカ海峡から攻めて来る敵の侵攻に備え、街を城塞化しました。現在でも一部当時の砦跡などが残っています。

ファモサ要塞跡(サンチャゴ砦)

セント・ポール教会がある丘の麓にある「ファモサ要塞跡」(サンチャゴ砦)です。

破壊されて今は門のみですが、マラッカの要塞跡の中では1番綺麗に残っています。

マラッカ

1511年マラッカを武力制圧したポルトガルのインド総督アルブケルケの名前が刻まれていました。

マラッカ

入口上部にはオランダ東インド会社の紋章、その下に「ANNO1670」の文字があります。1670年という意味です。ポルトガルの次に君臨したオランダにより改築されたことが分かります。

マラッカ

内部は特に何もありませんでした。

マラッカ

後ろから見た様子です。素敵です。

マラッカ

近くの自動販売機で、マラッカの色んな建物が彫られてるメダルが売られていました。ファモサ要塞がかなりカッコよかったので記念に購入しました。他にもオランダ広場とかマラッカ王宮などありました。かなり精巧な作りです。気に入ってます。

マラッカ

ミドルバーグ要塞跡

オランダ広場に近くにある要塞跡(砲台跡)です。

マラッカ
マラッカ

要塞の上からはマラッカ川が見えます。完成当時はマラッカ海峡に面してたとのことです。

マラッカ

左側がポルトガル時代、右側がオランダ時代に築かれた要塞の壁です。そこまで違いはないですね。

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ヴィクトリア要塞跡

名前からしてイギリス時代(19世紀以降)のものかと思いきや、ポルトガル時代のものでした。基壇だけ残っています。マラッカリバーとザビエル教会の間にあります。他にも基壇だけの要塞跡はチラホラ見かけました。

マラッカ

セント・フランシス・ザビエル教会

オランダ広場からマラッカリバー沿いに北東に歩くと「セント・フランシス・ザビエル教会」が見えます。

マラッカの世界遺産マークの建物の近くにあります。

マラッカ

世界各地でキリスト教を布教し続けたザビエルの偉業を称え、1849年にネオ・ゴシック様式で建設されました。

マラッカ

フランス人による設計で、フランスのゴシック様式の教会がモデルとなっています。残念ながら臨時休業で中に入ることはできませんでした。

マラッカ

中庭には、ザビエル像とその隣には日本人のヤジローの像がありました。ヤジローは鹿児島出身の元武士でした。ザビエルはヤジローと出会い、その勤勉さと礼儀正しさに興味を持ち日本への布教を決めたらしいです。ヤジローとの出会いが無ければ、日本にキリスト教は入ってきてなかったかもですね(日本では結局キリスト教は弾圧されましたが)。

マラッカ

まとめ

世界遺産の街マラッカ観光①のまとめです。

  • オランダ広場の赤茶色の建物群が可愛らしい
  • スタダイスをはじめ、見どころある博物館が多い
  • マラッカは日本でも馴染みのあるザビエルと関係が深い街
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