ウズベキスタン

【世界遺産】「クフナ・アルク」ヒヴァを一望できる旧宮殿

クフナ・アルク ウズベキスタン

2023年10月のウズベキスタン旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。

世界遺産「ヒヴァのイチャン・カラ」を構成する資産「クフナ・アルク」を訪問しました。17世紀建造の宮殿です。美しいタイル装飾の建物とヒヴァの街を見渡せる見張り台がポイントです。

この記事では世界遺産クフナ・アルクを詳しく解説していきます。

世界遺産「ヒヴァのイチャン・カラ」の全体の解説はこちら。

【世界遺産】「ヒヴァのイチャン・カラ」解説!博物館都市を観光
1990年にユネスコの世界文化遺産に登録された「ヒヴァのイチャン・カラ」へ訪問しました。単に「イチャン・カラ」とも呼ばれます。ウズベキスタンで最初に登録された世界遺産です。ヒヴァはトルクメニスタンとの国境沿いの街で、ホラズム州に属しており、...

場所・料金

世界遺産「クフナ・アルク」(Konya Ark)はイチャン・カラ内の西側にあります。

クフナ・アルクは共通入場チケットで入れます(2日間の期限内なら何度でも入場可能)。共通入場チケットは2025年時点で25万スム(3000円くらい)です。

ただし、クフナ・アルク内の展望台である「アクシェイフ・ババの見張り台」へ行くには2025年時点で別途10万スム(1200円弱)必要です。見張り台のみ行くこともできるみたいです(その際は入口が別かも)。

ヒヴァの共通入場チケットに関してはこちらから。

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世界遺産クフナ・アルクとは?

クフナ・アルクは、「古い宮殿」という意味で、後に建築されたタシュ・ハウリ宮殿と区別するためにこう呼ばれています。

クフナ・アルクは、17世紀後半にヒヴァ=ハン国の行政の中心地として築かれました。

その後拡張され、19世紀初頭までにモスク、邸宅、裁判所、応接室(謁見の間)、火薬工場、武器庫、ハーレム、厨房、厩舎などの様々な建物が建てられました。

1990年「ヒヴァのイチャン・カラ」の構成資産として世界遺産になりました。イチャン・カラの世界遺産の中でも特に美しいと言われています。

クフナ・アルクを上から見た図です。イチャンカラの城壁に沿って建っており、クフナ・アルク自体も城壁で囲まれています。東側が入口です。

クフナ・アルク

入口の門

クフナ・アルクの東側にある入口の門です。イチャンカラの東西南北にある城門と似ており、レンガ造りの堅固な見た目です。

クフナ・アルク

入口扉の浮き彫り装飾が美しいです。扉の上部にはユネスコ世界遺産マークが。

クフナ・アルク
クフナ・アルク

入口前の広場はかつて処刑場だったのこと。入口のすぐ左側のドームが2つある小さな建物は監獄(Zindan)で、今は博物館になってます。写真はないですが、使われていた処刑の器具などが展示されてます。こちらも共通チケットで入れます。

クフナ・アルク

クフナ・アルクに入ってすぐ左側には建物の遺構があります。基壇のみ残っている感じです。

クフナ・アルク

モスク

入口から入って右側の中庭にはモスクが建っています。ヒヴァ=ハン国君主アッラーフ・クリ・バハドゥール(在位1825~42年)により1838年に建造されました。

モスクは2つあり、屋外の夏用モスクと屋内の冬用モスクです。夏用モスクはテラス式です。ウズベキスタンで何度も見かけた中央アジア独特のアイヴァン様式ですね。

クフナ・アルク

夏用モスクはテラスにミフラーブ(礼拝するところ)やミンバル(説教壇)があります。柱と天井以外は全面青のタイルです。凄いですね。

クフナ・アルク

植物模様&幾何学模様の美しいタイルが敷き詰められています。とにかく細いです。ターコイズブルーが良い感じにアクセントになってます。

クフナ・アルク
クフナ・アルク

礼拝するためのミフラーブと設置壇のミンバルです。これらも全面タイルです。ミフラーブのアーチ上部にはカリグラフィー。カリグラフィーの装飾は全体的に少な目です。ミンバルがタイル張りなのは珍しい気がします(木造とか大理石が多いイメージ)。

クフナ・アルク
クフナ・アルク

柱はレリーフはなくシンプルです。天井の装飾は独特ですね。渋いです。

クフナ・アルク

夏用モスクの近くの入口から屋内の冬用モスクへ行けます。内部はシンプルです。夏用モスクとは違い、全面漆喰です。

クフナ・アルク

漆喰のミフラーブと木造のミンバルです。

クフナ・アルク
クフナ・アルク

中庭にはモスク以外の建物もあり、そちらは博物館になってました。造幣所の当時の様子など分かるようになってました。写真撮り忘れました泣。

謁見の間(クルニシュ・ハン)

入口の門から入って真っ直ぐ行ったところにも中庭があり、ここには「謁見の間」があります。現在見られるものは、19世紀初頭ヒヴァ=ハン国君主イルテュゼル・イナク(在位1804~06年)の時代に建てられたものです。先ほどのモスクと同じくアイヴァン様式です。

クフナ・アルク

観光客で賑わってました。写真の右に見える土台は、ユルタ(遊牧民の伝統的な移動式テント)を建てる場所です。来客があった際に建てたらしいです。

クフナ・アルク

モスクと同じく全面タイルです。

クフナ・アルク

今まであまり見かけなかったような幾何学模様です。曲線も結構多いです。

クフナ・アルク
クフナ・アルク
クフナ・アルク
クフナ・アルク

木造の柱の彫刻です。ジュマ・モスクの柱と似てます。細い身体で天井をしっかり支えてます。

クフナ・アルク
クフナ・アルク

天井は美しい植物模様の装飾です。派手さはないですが、色合いなど統一感がありますね。

クフナ・アルク

内部は豪華です。塗られた漆喰が彫られてその上に色が塗られています。ネットだと全面漆喰の写真もありましたが、最近塗られたのでしょうか?玉座もあります。多分レプリカかなと。

クフナ・アルク

アクシェイフ・ババの見張り台

続いてはアクシェイフ・ババの見張り台があるエリアへ移動です。謁見の間があるエリアから階段を上って向かいます。

クフナ・アルク

階段を上ると、アクシェイフ・ババの見張り台が見えます。19世紀初頭に造られた監視塔です。2023年10月時点では共通チケットで行けましたが、2025年現在こちらは有料エリア(10万スム)となります。

クフナ・アルク

見張り台の下まで来ました。こちらもアイヴァン様式です。残念ながら訪問時は見張り台には階段がついてなくて登れませんでした。

クフナ・アルク

見張り台には登れませんでしたが、ヒヴァの街はちゃんと見渡せます。目の前にはカルタ・ミノル、向こうにはジュマ・ミナレット(左)とイスラム・ホジャ・ミナレット(右)が見えます。

クフナ・アルク

イチャン・カラの北側の風景です。

クフナ・アルク

訪問時は雲が多かったですが、晴れてたらここで夕日を見るのもきっと良いんだろうなと思います。

クフナ・アルク
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