2023年10月のウズベキスタン旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。
世界遺産「ヒヴァのイチャン・カラ」を構成する資産「ジュマ・モスク」を訪れました。ウズベキスタンではあまり見かけない多柱式のモスクです。212本の柱で支えられた内観は圧巻でした。是非オススメしたい世界遺産です。かなり素敵だったのでヒヴァ滞在中に2回行きました。
この記事では世界遺産「ジュマ・モスク」を詳しく解説していきます。
世界遺産「ヒヴァのイチャン・カラ」の全体の解説はこちら。

場所・料金
世界遺産「ジュマ・モスク」(Juma Mosque)は、パフラヴァン・マフムド廟のすぐ北側にあります。
ジュマ・モスクは共通入場チケットで入れます(2日間の期限内なら何度でも入場可能)。共通入場チケットは2025年時点で25万スム(3000円くらい)です。ジュマ・モスクのミナレットは登れるか分かりませんが、おそらく別途料金が必要かと思います。
ヒヴァの共通入場チケットに関してはこちらから。

世界遺産ジュマ・モスクとは?
ジュマ・モスクは10世紀頃に建造され、その後何度も修復などされており、現在観られるものは18世紀に再建されたものです。
イスラム建築初期でよく見られた多柱式モスクで、中央アジアで最も有名なモスクの1つです。212本の柱で支えられており、多柱式モスクの中でもかなり規模が大きいです。
ジュマ・モスクはアラビア語で「金曜モスク」の意味です。金曜モスクは金曜日に集団礼拝するための格式高いモスクで、同じ名前のモスクがイスラム世界にはたくさんあります。
ジュマ・モスクを上から見た写真です(イスラム・ホジャ・ミナレットから撮影)。ミナレットのすぐ下が入口です。中庭もドームもない平屋の建物で、屋根には2つ窓がついてます。光はこの窓から入るのみです。

多柱の神秘的な空間
入口には世界遺産のロゴマークがあります。木の感じがジュマ・モスクの雰囲気と合ってますね。

入口の扉も年季入ってて良い感じです。

上を観るとジュマ・ミナレットが聳え立ってます。45mあり、イスラム・ホジャ・ミナレットに次ぐ大きさの建築物です。ブハラのカラーンミナレットと同じくらいの高さです。

ジュマ・モスクの内部です。入っただけで心奪われるような神秘的な空間です。17列あり、柱は全部で212本(資料によって若干本数が違う)とのこと。驚きです。

柱も天井も全て木造で温かみがあります。


屋根には窓が2つあり、光を取り入れてます。その下には植物が育っています。なんか美しいですね。

ジュマ・モスク内は基本的に暗く、唯一光が入る天井の窓から離れて端に移動すると、遠くに光が見えてより神秘的な雰囲気を楽しむことができます。

細かな装飾の212本の杉柱
212本の柱は杉の木で作られており、全て装飾や形が異なっています。


柱の土台は石で、柱との間にラクダの毛を使うことで、柱がズレないようになっているらしいです。先人の知恵ですね。

細やかな装飾が見事です。




10世紀から残る柱
ジュマ・モスクの212本の柱のうち、10〜11世紀の建築当時のものが4本あると聞いてたのですが、おそらく2つの窓の下にそれぞれ2本ずつ立ってる柱かなと。なぜなら囲いがしてあったので。
かなり太くずっしりとしています。明らかに他の柱と違います。彫刻もうっすら残ってますね。

こちらは少し細めの柱です。こんなに昔の柱が今も現役で活躍してるなんて驚きです。木造の遺産は火事や地震であっという間に失われてしまうので、残していくのが本当に難しいと思います。事故や災害もなく、これからもジュマ・モスクを支えていって欲しいと思いました。



