2022年6月のハンガリー旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。
ハンガリーの世界遺産「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」を構成するエリアで、ドナウ川西岸の高台にある「ブダ城地区」(ブダ王宮地区)を訪れました。ブダ城地区は王宮の丘とも呼ばれ、歴代ハンガリー王の居城であるブダ王宮を中心とした、ブダペストの歴史地区です。
世界遺産「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」の全体の解説はこちらから。

場所・料金
世界遺産「ブダ城地区」(ブダ王宮地区)は、ブダペスト市内を流れるドナウ川西岸の丘にある歴史地区です。ブダ城地区で訪れた施設は以下の①~④です。
①ブダ城(ブダ王宮)(Buda Castle)
②マーチャーシュ教会(Mátyás Church)
③三位一体広場(Szentharomsag ter)
④漁夫の砦(Fisherman’s Bastion)
ブダ城地区へは徒歩で行けますが、麓からケーブルカーに乗って向かうこともできます。せっかくなので利用してみました。ケーブルカー乗り場は以下です。

2022年6月時点で片道券1400フォリント、往復券は2000フォリント(800円くらい)でした。2025年現在は、往復券のみの販売で5000フォリントのようです。かなり値上がりしています。一瞬でブダ王宮エリアに着きますので、無理して乗る必要はないかもです。


ケーブルカーの中からドナウ川を振り返ると、セーチェーニ鎖橋が見えます。この橋もブダペストの世界遺産の1つで、ブダペスト観光の目玉ですが、残念ながらこの時は工事中でした(2023年8月に完了したみたいです)。橋のさらに向こうには聖イシュトヴァーン大聖堂が見えます(何故か世界遺産の範囲外です)。

以下はブダ城地区のそれぞれの施設の入場料です。
ブダ王宮は敷地内は無料ですが、内部は博物館や美術館になっており、それぞれ入場料金がかかります(料金は不明)。
マーチャーシュ教会は2025年時点で、入場料3100フォリント(1250円くらい)、塔の入場料3700フォリント(1500円くらい)かかります。公式サイト→https://matyas-templom.hu/en/
漁夫の砦は2025年時点で、展望台の入場料が1500フォリント(600円くらい)のようです。
ブダ城(ブダ王宮)
ケーブルカーに乗って数分でブダ城地区へ到着しました。高台から眺めるドナウ川の景観が素晴らしいです。向こう岸には国会議事堂が見えますね。圧倒的な存在感です。

ユネスコの世界遺産マークを発見!立派です。

そして立派な門を抜けていざ世界遺産のブダ城(ブダ王宮)へ。ハンガリー歴代王の居城です。ドームが印象的な立派な建物です。ブダ城入り口前は綺麗に整備された広場となっています。



ブダ王宮は元々木造でしたが、13世紀にモンゴル軍の侵攻で破壊されたため、ベーラ4世が石造りで再建し、14世紀にはゴシック様式で改築。その後16世紀にオスマン帝国に破壊されるも、オーストリア支配時代にはバロック様式で復活しました。2度の世界大戦でかなり破壊されましたが、20世紀に半ばに修復され現在に至ります。破壊と再建を繰り返した歴史を持つ建物です。ブダ王宮の中には入りませんでしたが、現在は美術館や博物館になっています(有料)。

マーチャーシュ教会へ
ブダ城から少し北へ歩きます。石畳みの道や建物を観ると、異国の地に来たんだなーと感じます。


そして突如目の前に現れたのは、世界遺産「マーチャーシュ教会」。めちゃんこカッコ良いです!一目惚れしました。

マーチャーシュ教会はその名の通り、ハンガリー王国の全盛期の王マーチャーシュ1世の名前に由来します。創建は11世紀頃ですが、13世紀のベーラ4世の時代にゴシック様式で再建、15世紀のマーチャーシュ1世の時代に塔が増築されたとのことです。


マーチャーシュ教会は、16世紀のオスマン帝国の占領下ではモスクに改築、オーストリア支配時にはバロック様式での不十分な改築という暗黒時代を乗り越え、19世紀後半にはマーチャーシュ1世時代の本来のゴシック様式の姿を取り戻しました。ブダ城と同じく、ハンガリーの歴史を物語ってる建築物だと思います。
本来の姿を取り戻したマーチャーシュ教会ですが、修復時にハンガリーの陶磁器の名ブランド「ジョルナイ」製の瓦屋根など、独自の要素が加えられました。これがまた可愛らしい!(修復当時は賛否両論あったみたいですが)

美しいマーチャーシュ教会内
有料ですが、マーチャーシュ教会は内部に入れます。あと塔にも登れます。それぞれ別料金となります。有料ですが、外側だけ観て終わりはもったいないです。中は絶対入った方が良いです。ブダペスト観光の中でもイチオシです。
内部のデザインや色使いがほんと好きすぎてやばいです。細かい装飾は沢山ありますが、西ヨーロッパにあるド派手なカトリックの教会とはまた違う落ち着いた印象があります。




ハンガリーの国民にも人気があったオーストリア皇后エリーザベトの像と、その後ろに美しいステンドグラス。

上ばかりに目を奪われてしまいますが、マーチャーシュ教会の床も可愛らしく素敵です。

マーチャーシュ教会の塔にも登りました。頂上から見渡すブダペストの街並みが美しいです。

マーチャーシュ教会のジョルナイ製屋根を見下ろすこともできます。見惚れてしまいますね!

三位一体広場/漁夫の砦
マーチャーシュ聖堂の周辺は「三位一体広場」と呼ばれ、この広場も世界遺産です。広場には大きな三位一体像があります。また、ハンガリー王国を建国した聖イシュトヴァーンの立派な騎馬像もあります。


聖イシュトヴァーンが持っている変わった十字架はハンガリー独自のデザインとのことです。

さらに広場を囲うように世界遺産「漁夫の砦」があります。これは19〜20世紀にかけて、建国千年祭における市街美化計画の一環として建てられました。間違ってつい漁夫の利と言ってしまいます(笑)。


複数の尖塔があり、回廊で繋がっています。自分は登りませんでしたが、有料で砦の展望台に登ることもできます。

漁夫の砦とマーチャーシュ教会のエリアの全体像はこんな感じです。いくつもの尖塔が回廊で繋がっている感じが良くわかります。

まとめ
ブダ城地区は、歴史的な建築物も集中しており、1日中いても飽きない場所だと思います。建築物なら特にマーチャーシュ教会は絶対観ておくべきですね。有料ですが、内部も必見です。
また、街並みもザ・歴史地区という雰囲気で、ドナウ川対岸のペスト地区とはまた違うブダペストを楽しむことができます。お土産屋さんやレストラン、カフェも沢山あります。高台からのドナウ川の眺めも最高です。