2023年4月のベトナム旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。
ベトナム中部、世界遺産の街「ホイアン」にやってきました。お店やカフェなどが古い建物をそのまま使っており、旧市街全てが世界遺産となっています。
ホイアン観光2日目はチケットで入場できる物件を訪問しました。有料観光施設は全部で23件ですが、そのうちの「日本橋」「福建会館」「貿易陶磁器博物館」「クアンタンの家」「フーンフンの家」へ足を運びました。どれもホイアンの歴史を知る上で、非常に興味深い施設ばかりでした。
世界遺産「古都ホイアン」の全体の解説はこちらから。

入場チケット料金と売り場
世界遺産であるホイアン旧市街は無料で入ることができますが、中には博物館や古民家、寺院など入場するのにチケットが必要な施設があります。Google mapで確認できる範囲ではチケット売り場は以下となります。チケット売り場は多いので困らなさそうです。
チケットは12万ドンでした(2023年4月時点)。入場券5枚綴りとなっており、1つのチケットで5つの有料施設に入ることができます。購入から2日間有効です。2025年現在もこの値段のようです。

ちなみにチケットが必要な観光施設は2025年時点で23件あるので、全部行くためにはチケットを4回以上買う必要があります。売り上げはホイアン旧市街の修復などに当てられているようです。
全23件の観光施設は、以下の記事で地図で紹介しています。

日本橋(来遠橋)
今回入場チケットは1つのみの購入なので、訪問できる施設は5つです。訪問した有料観光施設は、「日本橋」「福建会館」「貿易陶磁器博物館」「クアンタンの家」「フーンフンの家」です。どの施設も大きくないので、観光の所要時間30~40分あれば十分かと思います。
まずはホイアン観光の代表格「日本橋」(来遠橋)へ。2万ドン札に描かれています。
正式名称は来遠橋ですが、日本人が設計に関わったため日本橋とも呼ばれています。創建は1593年。幅3m、長さ18mの屋根付きの石橋です。

日本橋(来遠橋)の内部は木造で、屋根裏は剥き出しの構造です。日本の寺社に似てますよね。ちなみに渡るだけならチケットは必要ありません。

面白いことに内部には寺院があります。ここからはチケットが必要なエリアです。

小さな堂がありました。

日本橋(来遠橋)は当時あった日本人街と中国人街を繋いでいたと言われています。橋が完成した後、日本は鎖国体制に入ったため、日本人街は衰退していきました。

日本橋(来遠橋)は2023年4月時点では工事中だったので、外から全体を見ることはできませんでした。現在工事は終わっているようです。

と思いきや、柵の上からなんとか1枚撮れました。夜のライトアップが綺麗でした。橋を支える部分は石造りです。

福建会館
昔からある華僑の集会所「福建会館」です。ホイアン旧市街には全部で5つの華僑の集会所がありますが、そのうちの1つです。
華僑とは海外へ移住した中国人のことです。ホイアンにも当時たくさんの中国人がやってきました。福建会館は中国福建省出身の華僑の集会所です。1757年に建設されました。
福建会館の入口です。

立派な門です。とても鮮やかです。真ん中は通れず、左右が出入口となっていました。

本堂に到着。福建会館は元々寺院として造られ、後に集会所となりました。

船の模型が展示されてました。はるばる福建省からホイアンにやってきた中国人の船ですね。

内部はかなり豪華な作りです。航海安全の守り神である「天后聖母」が祀られています。

奥に行くと、17世紀にホイアンにやってきた福建省出身の6家族のそれぞれの家長の像が祀られています。

貿易陶磁器博物館
続いて「貿易陶磁器博物館」です。ホイアン旧市街には5つの博物館がありますが、貿易陶磁器博物館では、かつて国際貿易港として繁栄したホイアンを知ることができます。
貿易陶磁器博物館は、民家がそのまま使用されています。

小さめの博物館です。発掘された陶磁器や沈没船から見つかった遺物など、数多く展示されています。当時ホイアンから世界のあらゆる所に陶磁器が輸出されていました。綺麗に残っている陶磁器も結構あります。



長崎でも陶磁器が発見されたという記録です。交易があった証拠ですね。

こんな中庭の空間もありました。当時の家は基本的に中庭付きとのことです。

当時の台所の展示です。生活を表現しています。

2階にも上がれます。

2階のテラスからはホイアンの街が見下ろせます。街歩きでは見れなかったホイアンの景観です。


クアンタンの家
福建省の商人が建てた「クアンタンの家」です。ホイアン旧市街には、築数百年という古民家が4つあります。その1つがクアンタンの家です。

ホイアン旧市街で最も古く、300年前の建物とのことです。今でも残っていることが凄いですね。木造の平屋です。入口は狭いですが、中はかなり広い構造です。中庭もありとても開放感があります。

先祖の方を祀っています。その子孫の方がチケットのもぎ取りをしてました。クアンタンの家は代々ずっと続いてるよ、との説明を受けました。

インテリアも美しいです。豪商の邸宅という感じがしますね。

所々にある窓や扉の彫刻が素晴らしいです。



小さめの中庭も良い空間でした。


フーンフンの家
貿易商人が暮らしていた「フーンフンの家」です。

フーンフンの家は、200年前に建てられた木造建築です。クアンタンの家と同じく現在も子孫の方が管理しています。中に入ると目に入るのは立派な木の椅子です。彫刻がかなり細かいです。


フーンフンの家は他の家と同様、奥行きがあります。これはほんと外からじゃ分からない部分ですね。

2階へも行けます。


2階には祭壇があり、陶磁器などが置いてありました。写真はありませんが、福建会館でも見た天后聖母も祀られていました。



フーンフンの家の2階のテラスの屋根部分。かなりカーブしてますね。変わった造りだなと。

屋根を支える組み物的な部分には鯉の透かし彫りがありました。商売繁盛の意味を持っているとのことです。

テラスからの眺め良かったです。すぐ近くには日本橋も見えます。

まとめ
世界遺産「古都ホイアン」観光のまとめです。
- チケットが必要な物件は23件
- 博物館や古民家など歴史的価値の高い施設ばかり
- チケット1枚につき5件行けるので沢山行くためにはチケットの再購入が必要
- 2階建物の場合は、テラスからホイアンの街並みを違った角度から楽しめる
- チケット購入した方がホイアンを満喫することができる(街歩きだけじゃもったいない)