ポルトガル

【世界遺産】「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」解説!ポルトガル発祥の地 行き方/見どころ/料金

ギマランイス歴史地区とコウルス地区 ポルトガル

2024年4~5月のポルトガル旅行記です(料金は2026年2月調べのものを記載してます)。

ポルト郊外の街ギマランイス(Guimarães)にある世界遺産「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」を観光しました。中世の歴史建造物が残る街です。ポルトから日帰りで十分行くことが可能です。

この記事では「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」が世界遺産に登録された理由や歴史、行き方、見どころ、各施設のチケット料金などを解説していきます。

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世界遺産「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」とは?

ポルトガル北部ブラガ県にある街ギマランイスは、ポルトガル王国初代国王アフォンソ1世の誕生の地であることから、「ポルトガル発祥の地」と言われています。ギマランイスはギマランイシュ、ギマランエスとも呼ばれます。

ギマランイス旧市街は中世に由来する建造物が良い状態で保存されており、2001年に「ギマランイス歴史地区」として世界遺産に登録されました。

2023年には世界遺産の範囲がコウルス地区まで拡張され、名称が「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」に変更になりました。

ギマランイス旧市街には、ポルトガル王国建国後に建てられた歴史建造物、中世の面影を残す石畳の路地、花崗岩と木造が融合した伝統的な住宅など見どころが多く、街歩きが楽しいエリアです。

「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」は以下の理由により世界遺産に登録されました。

  • ギマランイスの特殊な建築技術がアフリカや新世界のポルトガル植民地の建築に影響を与えた(登録基準2)
  • ギマランイスの初期の歴史は、12世紀に誕生したポルトガル王国の国民的アイデンティティと言語の確立と密接に関連している(登録基準3)
  • ギマランイス歴史地区とコウルス地区は街並みが良い状態で保存されており、そこには中世の集落から現在の都市への発展が見られる(登録基準4)

以下は「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」の世界遺産の範囲です(ユネスコ世界遺産センターより)。中心の赤線内が世界遺産エリア、周囲の斜線部分がバッファゾーンになっています。簡単に観光スポットなど記載しました。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

ギマランイスの歴史

ギマランイスの歴史を簡単に紹介します。

ギマランイスは他の街と同じように紀元前後は古代ローマ時代の支配下にあり、それ以前も人が住んでいた証拠もありますが、歴史の表舞台に出てくるのは中世になります。

ギマランイスの名前は、868年にイスラム勢力から奪還しポルトゥカーレ伯領を築いた人物ヴィマラ・ペレスに由来します。ポルトゥカーレ伯領とは中世にポルトやブラガ(ギマランイス含む)周辺に存在した諸侯の領です。

1095年にブルゴーニュ家出身のアンリ・ド・ブルゴーニュ(エンリケ)がポルトゥカーレ伯領を支配することになりました。

1109年、拠点であるギマランイス城にて息子であるアフォンソ・エンリケスが誕生しました。後のポルトガル王国初代国王アフォンソ1世です。

当時ポルトゥカーレ伯領は隣国のカスティーリャ=レオン王国の支配下にありましたが、父からポルトゥカーレ伯領を受け継いだアフォンソ・エンリケスは独立し、さらに1139年にオーリッケの戦いにてイスラム王朝ムラービト朝を破る勢いを見せ、ポルトガル王アフォンソ1世を称しました。1143年にはローマ教皇の仲介もあり、正式に王位が承認されました。ポルトガル王国ブルゴーニュ朝の始まりです。

アフォンソ1世

ポルトガル王国発祥の地となったギマランイスでは、その後規模の大きい建造物が建ち並ぶようになりました。現在でも旧市街には当時の歴史建造物が残っており、14世紀に建てられた伝統家屋も観ることができます。

旧市街は2001年に「ギマランイス歴史地区」として世界遺産に登録され、2023年には範囲が拡大し「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」に名称変更されました。

ポルトからの行き方

自分は午前中にブラガの世界遺産である「ボン・ジェズス・ド・モンテ聖域」を観光してから午後にギマランイスに向かい、夜にはポルトに帰りました。ポルトからの日帰りが十分可能です。

ここではポルトからのギマランイスへの行き方を解説していきます。

電車での行き方

電車でギマランイスまで行く場合は、CPのポルト近郊線を使うことになります。ポルト中心のサン・ベント駅から1本で行くことができます。

以下がポルト近郊線の路線図です(公式サイトより)。赤色のギマランイス線に乗車し、終点駅ギマランイスで降ります。自分はブラガを先に訪問したので、ブラガからboltタクシーを使って直接ギマランイスまで行きました(20ユーロくらいでした)。電車を使っても行けましたが乗り換えが面倒くさいなと思い、思い切ってタクシーに乗りました。なのでポルトへの帰りのみ電車を利用しました。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

以下はCPのサイトにてサン・ベント駅からギマランイスまで検索した画面の一部です。本数もそれなりにあります。詳細は公式サイトにて。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

ポルトガル鉄道(CP)の検索・予約方法などは以下にて解説しています。

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ポルトからギマランイスへ行く場合、ポルトエリアで使える交通カード「Andante」は利用できません(ギマランイスはエリア外のため)。CP用?のカードである「Siga」を0.5ユーロで購入し、そこに運賃をチャージする必要があります。

ブラガのボン・ジェズス・ド・モンテ聖域

終点のギマランイス駅の場所は以下となります。旧市街の南に位置してます。中心エリアまでは徒歩15分程です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

長距離バスでの行き方

ポルトからギマランイスまでRede ExpressosやFlix Busの長距離バスを使って行くこともできます。本数も結構多いです。電車とそこまで料金の差は無いですね。

以下はRede ExpressosFlix Busのアプリで検索した画面の一部です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
Rede Expressos
ギマランイス歴史地区とコウルス地区
Flix Bus

Rede Expressosや Flix Busの検索・予約方法などは以下にて解説しています。

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長距離バスを使う場合は、出発場所はCampanhãのバスターミナルです。

到着のギマランイスのバスターミナルの場所は以下です。中心部から西あります。徒歩15分程で中心へ行けます。

主な構成資産と見どころ

世界遺産「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」の主な構成資産は以下となります。旧市街は徒歩で十分散策できます。

ギマランイス城(Castle of Guimarães)
サン・ミゲル教会(Church of São Miguel)
ブラガンサ公爵館(Ducal Palace of the Braganza)
ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会(Church of Nossa Senhora da Oliveira)
サン・フランシスコ修道院(Convento de São Francisco)
「ここにポルトガル誕生す(Aqui Nasceu Portugal)」の文字が刻まれた城壁

旅行レジャー・予約サイトKLOOKにて、ポルトから世界遺産ブラガ・ギマランイスへの日帰りツアー(ガイド付き)も出ていますので、気になる人は要チェックです。

また以下の観光案内所で観光マップがもらえます。あると散策に便利だと思います。受付の方が親切におすすめスポットに〇を付けてくれました。

歴史ある街並み

見どころを順番に紹介していきます。世界遺産ギマランイス歴史地区の見どころは何と言っても中世から残る古い街並みです。保存状態も良く、他の都市では見られない風景を楽しめます。

こちらは旧市街の中心にあるオリヴェイラ広場とサンティアゴ広場あたりです。どこか可愛らしさもある古い住居が建ち並んでいます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

こちらはかなり古そうです。古いものだと14世紀頃の建物もあるとのことです。今も人が住んでいることが建物の保存状態の良さを物語ってます。ギマランイスの伝統家屋の主な特徴は、1階が花崗岩、2階以上が木の枠組みで作られている点です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

街のあらゆる通りにユニークな伝統家屋が建ち並んでおり、街歩きはかなり楽しいです。道も石畳みで中世にトリップした気分を味わえます。リスボンやポルトなどの大都市と違い、ギマランイス旧市街はどこも長閑な雰囲気です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

アーチが印象的な美しい通りです。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

街の南にある⑥城壁には「ここにポルトガル誕生す」という文字が刻まれています。ここは外せないスポットですね。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

①ギマランイス城

歴史地区の一番北に位置する「ギマランイス城」です。ポルトガルの初代国王アフォンソ1世が生まれ、過ごした由緒ある場所です。

ギマランイス城はノルマン人やムーア人(イベリア半島のイスラム教徒)から街を防衛するために10世紀に建造され、その後13世紀末から14世紀にかけての改築により現在の形になりました。

思った以上に小さめの城です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

2024年5月の訪問時は工事中で1階部分のみの見学可能でした(その時は入場料金かからず)。ギマランイス城のサイトを見る限り現在も工事は完全には終わっていないようですが、2階へは上がれるみたいです。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年2月調べ)。詳細は公式サイトにて。

  • チケット料金:5ユーロ(ブラガンサ公爵館とのセット料金:8ユーロ)
  • 営業時間:10:00~18:00

②サン・ミゲル教会

ギマランイス城近くにある「サン・ミゲル教会」です。

この教会が最初に文献に出てくるのは13世紀ですが、創建は9〜10世紀頃と推定され、アフォンソ1世が洗礼を受けた教会と信じられています。19世紀に廃墟となりましたが、19〜20世紀にかけて再建されました。

典型的なロマネスク様式の教会です。かなり小さいです。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

内部はかなり簡素です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

床にはレリーフが少し残っています。オリジナルでしょうか。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年2月調べ)。詳細は公式サイトにて。

  • チケット料金:無料
  • 営業時間:10:00~18:00

③ブラガンサ公爵館

こちらもギマランイス城近くにある「ブラガンサ侯爵館」です。

ポルトガル国王ジョアン1世の息子で初代ブラガンサ公爵となったドン・アフォンソにより1420~1433年にかけて建てられました。長年ブラガンサ公爵の邸宅でしたが、後に放棄され、19世紀にはフランス侵攻により軍の兵舎となりました。20世紀に再建され、ポルトガル北部における大統領官邸となり一般公開されました。内部は博物館となっており、タペストリー、家具、陶磁器、絵画、武器などのコレクションなどを見ることができます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

レンガ造りの煙突が印象的な巨大建築です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

内部へは入りませんでしたが、入口から覗いてみるとゴシック様式の回廊とその向こうにステンドグラスが綺麗な礼拝堂が見えます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年2月調べ)。詳細は公式サイトにて。

  • チケット料金:5ユーロ(ギマランイス城とのセット料金:8ユーロ)
  • 営業時間:10:00~18:00

④ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会

旧市街の中心部オリヴェイラ広場に位置する「ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会」です。

創建は10世紀です。15世紀に改築されました。元々ロマネスク建築でしたが、ゴシック様式で改築されています。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会の目の前にあるゴシックアーチの記念碑は、1340年のサラードの戦いでキリスト軍がイスラム軍に勝利したことを記念に建造されたものです。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

中央にはキリストの磔刑の彫像があります。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会はゴシック建築ですが、ゴツゴツしたロマネスク建築の雰囲気も少し感じます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

内部へ。三廊式の教会です。天井は木造です。廊下を仕切る壁の面積が小さいので空間が広く感じます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会は聖母マリアに捧げられているので、主祭壇にはマリア像があります。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

2階にも行けます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

巨大なパイプオルガンを間近で見れます。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

柱のいたる所に消えかかった(下書きのような)絵が残っています。元々全体に描かれていたのかなと思います。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

入場チケット料金と営業時間は以下となります(2026年2月調べ)。

  • チケット料金:2ユーロ
  • 営業時間:9:30~19:30

⑤サン・フランシスコ修道院

旧市街の南エリアにある「サン・フランシスコ修道院」です。

創建は12世紀頃で、15世紀に改築されています。アズレージョで覆われた建物で、ギマランイスの建物の中でも特にインパクトがある外観をしています。隣の建物はサンフランシスコ教会です。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区
ギマランイス歴史地区とコウルス地区

バロック調のファサードです。訪問時は葬儀をしていたので、中には入れませんでした。

ギマランイス歴史地区とコウルス地区

料金や営業時間は不明です。

まとめ

世界遺産「ギマランイス歴史地区とコウルス地区」の観光の見どころまとめです。

  • ポルトガル初代国王アフォンソ1世の生誕の地で、ポルトガル発祥の地でもある
  • 中世から残る街並みが可愛らしく、散策が楽しい
  • ポルトから日帰り可能
  • 旧市街は規模が小さいので、観光の所要時間は半日もかからない
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