2022年6月のハンガリー旅行記です。
ブダペストより北東にあり、スロバキアとの国境付近に位置する小さな村「アグテレク」。ここにはハンガリーとスロバキアの国境を跨ぐ、ヨーロッパ最大級の鍾乳洞群があります。
ミシュコルツから日帰りで訪れました。そのレポートです。
世界遺産アグテレク・カルスト洞窟とは?
登録名 | アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群 |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準 | (8) |
登録年 | 1995年(2000年拡張) |
アグテレクのカルスト洞窟は、カルスト地形によりできた鍾乳洞です。カルスト地形は隣国スロバキアにも跨っており、スロバキア側はスロバキア・カルストと呼ばれています。
カルスト地形とは、石灰岩が雨水や地下水などに溶かされてできた地形で、鍾乳洞や湖、湾、台地など様々なものになります。世界中にカルスト地形は存在しており、世界自然遺産にも多数登録されています。
今回訪れた鍾乳洞群は、世界遺産としては「アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群」という名前の自然遺産となります。ハンガリーとスロバキアが同じ遺産を共有しており、このように複数の国が1つの遺産を共有している概念をトランス・バウンダリーと言います。
鍾乳洞は全部で700近くあり、そのうちハンガリーのバラドラ洞窟をはじめとした22個が、1995年に世界自然遺産に登録されました。その後2000年にスロバキア側のカルスト地形や洞窟が拡大登録されました。
アグテレクへのアクセス
ブダペストからだと日帰りは厳しいですね。自分達は、旅の拠点をブダペストからミシュコルツに移して、そこからバスで日帰りで訪れました。
ミシュコルツの街中にある大きなバスターミナル「Miskolc, autóbusz-állomás」から乗り、途中で別のバスに乗り換えてアグテレクへ行きました。乗り換えするバス停は、「Kazincbarcika Szent Flórián Tér autóbusz forduló」です。
乗り換えのバスはこれでした。乗るバスは1054でした。ちゃんとgoogle map通りに行けますね!てかこのバスはブダペスト発なんですね。
ミシュコルツ駅(Miskolc-Tiszai)から鉄道とバスを使っても行けるみたいですね。ただ街中からミシュコルツ駅までは少し遠いので、自分らは街中のバス停からバスのみで行くことを選択しました。
無事到着。少し歩くと巨大な岩山が見えてきました!
どんどん近づいていきます。この地下が巨大な洞窟群になっているんだなー、と。
入り口です。
立派な世界遺産マーク発見です。
アグテレクとスロバキアの洞窟の全体像です。
バラドラ洞窟の神秘的な空間へ
洞窟内部へはツアー参加でのみ入ることができます。3つほどツアーがあります。
今回は鍾乳洞群で1番有名なバラドラ洞窟のツアーに参加しました。全長26kmのバラドラ洞窟の一部(1km)を1時間程度かけて歩きます。ガイドはハンガリー語オンリーみたいですね。
料金は3200フォリントでした(2022年6月時点)。入口近くのチケットセンターで購入できます。写真は2人分で購入しているので、6400フォリントで記載されています。
ツアー開始まで時間があったので、近くの売店でケバブを食しました。これがかなり美味しかったです。
時間になりましたので、入り口に集合です。いざ内部へ!
地下に降りて行きます。気温が一気に下がります。上着必須ですね。
スケールがデカいです。気の遠くなるような時間をかけて形作られた自然の芸術作品です。
結構な人数の参加ですね。ハンガリー語ガイドさんの説明を皆さんしっかり聞いてます。全く分かりません…。
天井から伸びているつららのような岩石は、「鍾乳石」と言います。水に溶かされた石灰岩が長年かけて固まったものです。
地面には、大きなたけのこ状の岩石があちこちにあります。これらは「石筍(せきじゅん)」というもので、天井からしたたる水に含まれる石灰分が、沈澱して固まったものです。
鍾乳石と石筍が繋がってるものもありますね。天井を支える柱のようです。
ハンガリー語のガイドなので、解説は全く分からず。所々笑いも起きてましたが、多分鍾乳洞の岩の形が何かおかしなモノに見えるみたいな話でしょうか?取りあえず一緒に笑ってみましたよ(笑)。
幻想的な音の世界
バラドラ洞窟には、「コンサートの広間」という場所があり、洞窟の天然の音響を使ったコンサートも定期的に開かれてるようです。
ここがコンサートの広間です。
ちゃっかりイスが用意されていました。
生演奏ではないですが、大音量の音楽を流して洞窟の幻想的な音響を楽しめるイベントもツアーに組み込まれてました。
大音量が洞窟中に響き渡り、その反響を身体でダイレクトに感じることができます。本当に感動的でした。画像のみだと伝えられず残念です。
あっという間の60分でした。洞窟を出ると、まぶしい光とともに広大な景色が目に飛び込んできました。
ツアー後はビール1杯引っ掛けて、ミシュコルツへ帰還です。
まとめ
アグテレク・カルスト洞窟のまとめです。
- ミシュコルツから日帰り可能
- ヨーロッパ最大級の鍾乳洞なのでかなり大きい
- 鍾乳洞は寒いので薄手の上着1枚必須
- ツアー参加なので危険はほぼない(ツアーの種類は3つある)
- ハンガリー語ツアーしかないのが残念
- コンサートの広間での天然の音響が感動的
以上となります。
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