2022年6月のハンガリー旅行記です。
ブダペストから北上し、スロバキアとの国境沿いにあるドナウ川沿いの街「エステルゴム」。ここにはハンガリーのカトリック総本山であるエステルゴム大聖堂があります。
ハンガリーの教会の中でも1番大きいです。実際見たところ、その大きさに圧倒されました。
エステルゴム大聖堂の歴史
エステルゴムはハンガリー王国建国の地です。西暦1000年、初代国王の聖イシュトヴァーンがエステルゴムで戴冠し、小高い丘に大聖堂を建造しました。これにてハンガリーはキリスト教国家としてスタートしました。
12世紀には火災で消失し、再建されるも、16世紀頃にはオスマン帝国の侵略により破壊されました。
1822年から再建が始まり、約50年の歳月をかけて現在の形になりました。
エステルゴム大聖堂は、ハンガリーのカトリックの総本山であり、高さ100メートル、直径53.5メートルのドームを頂く国内最大の大聖堂です。聖イシュトヴァーンとともに1万フォリントの絵柄にもなっています。
ブダペスト→エステルゴムへ
バスまたは電車でアクセスできますが、電車が分かりやすいと思います。時間も値段もさほど変わらなそうでした。バスはアールパード長距離バスターミナルから出てるみたいですね。
電車の場合は、ブダペスト西駅から行けます。エステルゴム駅まで1時間ほど。
途中、ひまわり畑を通っていきました。ハンガリー滞在中唯一の曇り空の日でしたね。
エステルゴム駅に到着。
駅前のバスターミナルからバスに乗って、15分ほどで大聖堂前まで行けます。
いざ大聖堂へ
エステルゴム大聖堂近くのバス停で降りました。遠くに見える大聖堂。
近くまで来ました。最初の印象は、デカい!です。真ん中に大きいドームを頂く大聖堂ですが、近未来的な建物にも見えてきますね。ドームは工事中でした。正面はギリシャ神殿?という変わった風貌。
大きさがわかりますでしょうか?
正面から入れないので、後ろに回ります。このアーチの上部のレリーフは、聖イシュトヴァーン1世の戴冠式の様子とのことです。
では中は入ります。宝物館1200フォリント、クリプト400フォリントですが、内部は無料です(2022年6月時点)。
エステルゴム大聖堂の地図です。ハンガリー語と英語で場所の説明があります。
中も一部工事中でしたので、ドーム下も薄めの幕が張ってありますが、光が差し込んでくるのが分かります。ドームを中心に回廊が十字架になっている構造です。
祭壇アーチ部分の巨大な絵は、「聖母マリアの被昇天」。大きさは13.5mx6.6mで、1枚のキャンバスに描かれた絵画としては世界最大級です。イタリア人ミケランジェロ(ルネサンス期のあの有名人とは別の人)の作品です。
工事のため、祭壇近くまでは行けず、歩けるルートは決まってました。たくさんの観光客で賑わってましたね。
祭壇向かって右手にも立派な絵が飾られています。跡継ぎを亡くした聖イシュトヴァーンが聖母マリアに「王冠を一体誰に与えればよいのか?」と尋ねている絵画です。
絵画の下にはこんなものが。社会主義時代、宗教は弾圧されてましたので、その犠牲になった方の頭蓋骨が展示されてました。カトリック教会にとっては本当に厳しい時代だったでしょうね。
こちらは大聖堂に入ってすぐのとこにあるバコーツ礼拝堂。オスマン帝国の侵略時には1600に分解して破壊を逃れ、再建時に組み直されたとのこと。歴史的にもルネサンス期に遡り、かなり貴重ですね。
振り返り祭壇を背にすると、パイプオルガンの修復をしていました。これは滅多に見られないかも!ラッキーです。
パイプに音階が書かれています。かなり大きいです。すご…。
まるでバズーカ砲(笑)。
宝物庫・展望台・クリプト
祭壇右手から宝物館へ行きます。建国以来伝わってきた宝物が展示されています。
歴代ハンガリー国王が戴冠式で宣響した十字架です。
金色の聖杯。
お次は展望台へ。工事のため途中までしか行けませんでした。
マーリア・ヴァレーリア橋が見えます。渡ると隣国スロバキアです。
入り口近くに戻り、最後は地下のクリプト(地下礼拝堂)へ。
イエスです。
クリプトは一気に空気が変わりますね。冷んやりした空間です。歴代国王などの大きなレリーフがたくさん。
橋を渡りスロバキアへ
エステルゴム大聖堂は、スロバキアとの国境沿いにあります。ドナウ川に架かるマーリア・ヴァレーリア橋を渡り、隣国スロバキアの街シュトロヴォへ歩いて行くことができます。
マーリア・ヴァレーリア橋は第二次世界大戦で破壊されましたが、2001年に再建されました。
橋の途中に国境があります。
橋から振り返ると、エステルゴム大聖堂が見えます。晴れてきていい感じです。フォトスポットですね。
スロバキアのシュトロヴォに入りました。長閑です。
これはスロバキアからドナウ川越しに見たエステルゴム大聖堂です。
スロバキアのシュトロヴォは特に観光名所ではありませんが、せっかくなので橋を渡って遊びに行くのもよいですね。
ちなみに、スロバキア側でカフェでも行こうかと思ってましたが、通貨がEURなのでフォリントは使えず。4店舗くらい行きましたが、どこもクレカも使えず…。EURへの両替所もありましたけど、短時間の滞在で両替するのは微妙なので、諦めました。
ということで、ただ渡って散歩してからハンガリーに戻ったという感じでしたね。戻ってからはカフェへ。甘いケーキとコーヒーで休息。
これはマジパンで作られたエステルゴム大聖堂。クオリティめちゃ高い!
こちらも凄!
まとめ
エステルゴム大聖堂のまとめです。
- ブダペストから日帰り可能
- ハンガリーカトリックの総本山
- 国内最大の聖堂で、ホント大きい
- 橋を渡ればスロバキア(特に観光地ではないけど)
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