2022年6月のハンガリー旅行記です。
ハンガリーの世界遺産ブダペスト巡り。最初に訪れたのは、ドナウ川沿いの高台にあるブダ城地区です。ブダ城地区は「王宮の丘」とも呼ばれ、歴代ハンガリー王の居城であるブダ城を中心とした、ブダペストの歴史地区です。
世界遺産ブダペストとは?
登録名 | ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準 | (2)、(4) |
登録年 | 1987年(2002年範囲拡張) |
ハンガリーの首都で、ドナウ川が流れる街ブダペストは、「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」として世界文化遺産に登録されいます。その美しい街並みは「ドナウの真珠」とも呼ばれています。
世界遺産に登録されている範囲は以下です。かなり広範囲なので1日では回りきれません。2〜3日の滞在がオススメです。
- ドナウ川両岸の地区(ブダ城地区、国会議事堂、ゲッレールトの丘、4つの橋など)
- ヨーロッパ大陸初の地下鉄が通るアンドラーシ通りと英雄広場
地図で示すと以下が対象範囲です(ユネスコのサイトより)。紫色が世界遺産、朱色がバッファゾーン(緩衝地帯)となります。
ケーブルカーに乗ってブダ城へ
ブダ城地区へは徒歩で行けますが、麓からケーブルカーに乗って向かうこともできます。せっかくなので利用してみました。
片道券1400フォリント。
往復券は2000フォリント(800円くらい)でした。
※2022年6月時点
ケーブルカーの中からドナウ川を振り返ると、セーチェーニ鎖橋が見えます。この橋もブダペストの世界遺産の1つで、ブダペスト観光の目玉ですが、残念ながらこの時は工事中でした(2023年8月に完了したみたいです)。橋のさらに向こうには聖イシュトヴァーン大聖堂が見えます(何故か世界遺産の範囲外です)。
ものの数分でブダ城地区へ到着。高台から眺めるドナウ川の景観が素晴らしいです。向こう岸には国会議事堂が見えますね。圧倒的な存在感です。
早速ユネスコの世界遺産マークを発見!
そして立派な門を抜けていざブダ城へ。ブダ王宮とも言われてます。ハンガリー歴代王の居城ですね。ドームが印象的な立派な建物です。ブダ城入り口前は綺麗に整備された広場となっています。
元々木造でしたが、モンゴル軍に破壊されたため、13世紀にベーラ4世が石造りで再建し、14世紀にはゴシック様式で改築。その後オスマン帝国に破壊されるも、オーストリア支配時代にはバロック様式で復活しました。2度の世界大戦でかなり破壊されましたが、20世紀に半ばに修復され現在に至ります。破壊と再建を繰り返した歴史を持つ建物です。中には入りませんでしたが、現在は美術館や博物館になっています。
突如現れたマーチャーシュ聖堂
ブダ城から少し北へ歩きます。石畳みの道や建物を観ると、異国の地に来たんだなーと感じます。
そして突如目の前に現れたのは、「マーチャーシュ聖堂」。めちゃんこカッコ良いです!一目惚れです。
マーチャーシュ聖堂はその名の通り、ハンガリー王国の全盛期の王マーチャーシュ1世の名前に由来します。創建は11世紀頃ですが、13世紀のベーラ4世の時代にゴシック様式で再建、15世紀のマーチャーシュ1世の時代に塔が増築されたとのことです。
その後オスマン帝国の占領下ではモスクに改築、オーストリアハプスブルク家の支配時にはバロック様式の不十分な改築という暗黒時代を乗り越え、19世紀後半にはマーチャーシュ1世時代の本来のゴシック様式の姿を取り戻しました。ブダ城と同じく、ハンガリーの歴史を物語ってる建築物だと思います。
本来の姿を取り戻したマーチャーシュ聖堂ですが、修復時にハンガリーの陶磁器の名ブランド「ジョルナイ」製の瓦屋根など、独自の要素が加えられました。これがまた可愛らしい!(修復当時は賛否両論あったみたいですが)
美しいマーチャーシュ聖堂内
有料ですが、マーチャーシュ聖堂は内部に入れます。あと塔にも登れます。
近くにチケット売り場があります。
入場料:2500フォリント(900円くらい)
尖塔の入場料:2900フォリント(1050円くらい)
※2022年6月時点
内部のデザインや色使いも好き過ぎなんですけど。細かい装飾は沢山ありますが、西ヨーロッパにあるド派手なカトリックの教会とはまた違う落ち着いた印象があります。
上ばかりに目を奪われてしまいますが、床も可愛らしく素敵です。
塔にも登りました。頂上から見渡すブダペストの街並みが美しいです。
頂上からマーチャーシュ聖堂のジョルナイ製屋根を見下ろすこともできます。見惚れてしまいますね!
三位一体広場、漁夫の砦
マーチャーシュ聖堂の周辺は「三位一体広場」と呼ばれ、大きな三位一体像があります。また、ハンガリー王国を建国した聖イシュトヴァーンの立派な騎馬像もあります。
聖イシュトヴァーンが持っている変わった十字架はハンガリー独自のデザインとのことです。
さらに広場を囲うように「漁夫の砦」と呼ばれる建物もあります。これは19〜20世紀にかけて、建国千年祭における市街美化計画の一環として建てられました。間違ってつい漁夫の利と言ってしまいます(笑)。
複数の尖塔があり、回廊で繋がっています。有料で砦に登ることもできます。登ってないので値段は分かりません。
漁夫の砦の全体像はこんな感じです。マーチャーシュ聖堂周辺の広場の模型がありました。尖塔が回廊で繋がっている感じが良くわかります。
まとめ
ブダ城地区は、歴史的な建築物も集中しており、1日中いても飽きない場所だと思います。建築物なら特にマーチャーシュ聖堂は絶対観ておくべきですね。有料ですが、中も必見です。
また、街並みもザ・歴史地区という雰囲気で、ドナウ川対岸のペスト地区とはまた違うブダペストを楽しむことができます。お土産屋さんやレストラン、カフェも沢山あります。高台からのドナウ川の眺めも最高です。
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