ポルトガル

【世界遺産】エルヴァス観光「歴史地区」「アモレイラ水道橋」見どころ解説!

エルヴァス歴史地区 ポルトガル

2024年4~5月のポルトガル旅行記です(料金は2025年10月調べのものを記載してます)。

ポルトガルとスペインの国境沿いの街エルヴァス(エルバシュ)を訪問しました。エルヴァスの要塞施設は「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」として世界遺産に登録されています。

この記事では、世界遺産を構成する「エルヴァス歴史地区」と「アモレイラ水道橋」を解説します。エルヴァス観光のメインとなるスポットです。

関連記事:世界遺産「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」の全体の解説は以下にて。

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2024年4~5月のポルトガル旅行記です(料金は2025年10月調べのものを記載してます)。ポルトガルとスペインとの国境沿いの世界遺産の街「エルヴァス」(Elvas)を訪問しました。世界遺産登録名は「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」です...
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歴史地区の見どころ

歴史地区は、エルヴァスの世界遺産の中心部分となります。

エルヴァスの街自体は古代ローマ時代から存在しますが、現在の外壁はスペイン・ポルトガル同君連合(実質スペインによる支配)が解消された1640年頃から建造が始まりました。要塞化した都市はスペインなど他国から街を守ってきた歴史を持ちます(一時的にスペイン領となった時代あり)。

また、街を囲む城壁の外側には空堀があり、空堀を持つ防衛施設としては世界最大と言われています。

歴史地区の全体マップ

エルヴァス歴史地区を上から見た図です。城壁の外に向かって突き出した角の部分「稜堡」が備わっています。これは大砲による攻撃の死角をなくすために考案された西洋の築城技術です。

エルヴァス歴史地区
国境防衛都市エルヴァスとその要塞群

歴史地区観光の主な見どころを紹介します。防衛都市ならではの城壁や城門以外にも、街中にはエルヴァス城や教会など見どころがたくさんあります。あと街歩きも楽しいです。徒歩で可能です。

①Olivença Gate
②Corner Gate
③St. Vincent Gate
④レプブリカ広場
ノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会
ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会
エルヴァス城
⑧サン・ドミンゴス教会

街へ入るための城門

現在いくつか城門が残っています。17世紀以降に建造されました。

地図①「Olivença Gate」です。南門です。

エルヴァス歴史地区

中に進むと立派な内門が見えます。写真だと分かりにくいですが大きい空堀もあります。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

こちらは地図②「Corner Gate」です。北西にある門です。

エルヴァス歴史地区

内門です。外門より素敵な感じです。

エルヴァス歴史地区

レプブリカ広場

街の中心部の地図④「レプブリカ広場」(16世紀に整備)へ向かいます。街並みはカラーが統一されており可愛らしいです。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

ここを抜けるとレプブリカ広場へ行けます。

エルヴァス歴史地区

そこまで大きくない街なので、レプブリカ広場も小さ目です。気持ち良い晴れの日はここでのんびりするのも良いかと思います。観光客(住んでる人かな?)も昼間からまったりしたり、お茶したり、ビール飲んだりと楽しい時間を過ごしていました。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

広場で目立つ建物は地図⑤「ノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会」(旧エルヴァス大聖堂)です。1517年にマヌエル様式(過剰な装飾がされたポルトガル独自の建築様式)で建造されました。手がけたのはリスボンの世界遺産ベレンの塔を建造したフランシスコ・デ・アルダです(後述するアモレイラ水道橋も彼の設計)。中に入りたかったのですが、残念ながら訪問時は空いてませんでした。外観はマヌエル様式って感じはしないですね。内部がマヌエルなんですかね。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会

ノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会の裏側にある、地図⑥「ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会」(ドミニカ教会)です。1543年から1557年にかけて建てられました。元々修道院の一部でしたが、現在は修道院は取り壊され、教会のみ残っています。

お昼過ぎ頃に訪れた時は空いてませんでしたが、夕方頃再度行ってみたら中に入れました。無料で入れますが、少し寄付をしました。

エルヴァス歴史地区

内部は八角形ドームを持ち、内部は17世紀のアズレージョ(タイル装飾)のオンパレード。ポルトガルの教会は部分的にアズレージョで装飾されることが多いですが、ここまで全面的にアズレージョなのは珍しいかと思います。イスラム建築の影響を非常に感じました。歴史地区の中でもここは個人的にとてもオススメしたい教会です。

エルヴァス歴史地区

ドーム下もアズレージョ祭りです。

エルヴァス歴史地区

主催壇はかなり古そうです。歴史を感じますね。

エルヴァス歴史地区

壁も全面アズレージョです。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会の目の前には、罪人の晒し台「ペロリーニョ」があります。元々16世紀に造られましたが、現在のものは復元らしいです。マヌエル様式の装飾です。

エルヴァス歴史地区

エルヴァス城

続いてノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会から「サンタ・クララのアーチ」(19世紀建造)を抜けて、地図⑦「エルヴァス城」へ向かいます。

エルヴァス歴史地区

エルヴァス城は街の端にあります。散策しつつ向かいます。素敵な路地が続きます。

エルヴァス城に到着です。エルヴァス城の創建は古く、イスラム支配時代に遡ります。ポルトガルの支配が及んだ13世紀以降、歴代王により修復や増築などがされてきました。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

城内は無料で入れますが、城壁に登るのは料金がかかります(売る覚えですが…)。2024年4月時点で3ユーロでした。現在の料金は調べましたが分かりませんでした。ちなみに月曜休みです。エルヴァス歴史地区周辺のグラサ要塞とサンタ・ルジア要塞も月曜休みなので、訪問するタイミングを考えないといけないですね。

エルヴァス歴史地区

エルヴァス城はかなり小さいです。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

城壁から見る景色は格別でした。遠くの丘にはエルヴァスの世界遺産の1つ「グラサ要塞」が見えます。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

エルヴァス城の受付で可愛らしいカップがあったので迷わず購入しました。値段は忘れました。

エルヴァス歴史地区

サン・ドミンゴス教会

街の外れにある、地図⑧「サン・ドミンゴス教会へ。13世紀創建の修道院の教会です。19世紀には軍の兵舎として利用されました。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

シンプルな造りの内部です。

エルヴァス歴史地区

アズレージョが所々に使われています。

エルヴァス歴史地区

主催壇もかなり簡素な造りです。バロックやマヌエル様式のような過剰装飾もよいですが、こちらのシンプルなのも好きな感じです。

エルヴァス歴史地区

主祭壇があるアプス部分は外から見るとこんな感じです。

エルヴァス歴史地区

アモレイラ水道橋

エルヴァス観光の見どころで外せないのが「アモレイラ水道橋」です。歴史地区から西方向へ伸びています。全長8.5kmでイベリア半島最長の水道橋です。

エルヴァス歴史地区

アモレイラ水道橋は1529年から1622年にかけて建造されました。設計したのは、リスボンにある世界遺産ベレンの塔を手がけたフランシスコ・デ・アルダです。エルヴァス歴史地区のノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会も彼の手によるものです。「アモレイラ」は水源となっている泉の名前です。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

4段のアーチ構造になっており、全834のアーチで構成されています。高さは一番高い所で31メートルあります。ヨーロッパでは色んな街で水道橋を見ることができますが、ここまで迫力がある水道橋はなかなかないかと思います。写真では伝わりにくいですが、生で見るとかなり迫力あります。

エルヴァス歴史地区

歴史地区へ向かうにつれ、だんだん高さも低くなっていきます。

エルヴァス歴史地区
エルヴァス歴史地区

こちらは排水する仕組みですかね。

エルヴァス歴史地区

アモレイラと夕日。めちゃ綺麗です。

エルヴァス歴史地区

今回宿泊した宿がアモレイラ水道橋の目の前だったので、夜の散策も手軽にできました。ちょっとしたライトアップが楽しめます。

エルヴァス歴史地区

まとめ

エルヴァス観光「歴史地区」「アモレイラ水道橋」のまとめです。

  • 歴史地区は徒歩で散策できて、街並みが可愛い
  • エルヴァス城からの眺めが最高
  • ノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会のタイル装飾が美しい
  • イベリア半島最長のアモレイラ水道橋は生で見るとかなり迫力がある
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