2022年6月のハンガリー旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。
ブダペストから北上したところにあるドナウ川沿いの街「ヴィシェグラード」へ行きました。
ここで見るべきものは、山頂のヴィシェグラード城塞跡、ドナウベントの眺めです。ドナウベントとは「ドナウの曲がり角」です。地図を見ると分かりますが、ヴィシェグラードはドナウ川がグッと曲がるポイントに位置する街です。
ヴィシェグラードの歴史
ヴィシェグラード城は11世紀頃に建造されました。
14世紀にハンガリー国王カーロイ1世はヴィシェグラードに遷都し、ヴィシェグラード城を王宮としました。
その後ハンガリー王国の首都はブダ(ブダペストのドナウ川西岸エリア)となりましたが、ヴィシェグラードの城下町は存続し、15世紀には国王マーチャーシュ1世のもとルネサンス文化の中心となりました。
16世紀のオスマン帝国の侵攻や18世紀のオーストリア=ハプスブルク家の支配により、ヴィシェグラードの街は徹底的に破壊され、歴史の表舞台から姿を消しました。
現在では、山頂にはヴィシェグラード城塞が一部残っています。麓の王宮跡は博物館となり、発掘されたものが展示されています。
これは現在のヴィシェグラード城塞を上から撮影した写真です(城塞の中の博物館に展示されている)。

ブダペスト→ヴィシェグラードへ
ヴィシェグラードはブダペストからバスで行くことができます。片道2時間ほどなので、余裕で日帰りできます。ブダペストの「Újpest-városkapu XIII.」というバスターミナルから乗ることができます。このバスターミナルは、地下鉄3号線「Újpest-Városkapu」駅を出てすぐのところにあります。
かなり広いバスターミナルです。

近くにスーパーのLidlがあるので、何かと便利です。朝早くてお腹すいてたので、出発前にドーナツを買いました。これがまた美味しかったです。

平日だと、ヴィシェグラード城塞がある山の麓までしか行きません。山頂のヴィシェグラード城塞まで行きたい人は、そこからタクシーもしくは徒歩(1時間以上)で行かなければいけません。しかし、土日祝であれば883番のバスに乗れば、ヴィシェグラード城塞の目の前まで行くことができます。本数は少なそうですが、便利ですよね。現在でも運行しているのかな…。

ハンガリーの長距離バスは、基本的に乗る時に運転手に行き先を伝えて直接料金を渡してましたが、ここでは券売機で購入できました。行先はヴィシェグラード城塞の目の前のバス停「Visegrád, Fellegvár」です。片道1人840フォリント(2022年6月当時)。

883番のバスを待って出発します。

ドナウ川沿いを走っていきます。天気が良くて気持ちが上がります。

着きました。城塞目の前の「Visegrád, Fellegvár」というバス停です。帰りもここからバスに乗ることができました。

ヴィシェグラード城塞内部へ
入口です。料金は1800フォリント(2022年6月時点)。2025年現在は2500フォリントのようです。公式サイトで確認もできます。入口周辺にはお土産屋さんやレストランもチラホラありますね。


モニュメントもあります。カーロイ・ロベルト(カーロイ1世国王)が1392年に作った、ということなどが記されています。

石造りの重厚な城塞です。とても立派で見応え十分。中はそれなりに広いですね。





投石器ですねこれは。再現したものでしょうね。

こんなんもあります。


石造りですが、開口部分はレンガで補強されてる感じですね。レンガのアーチが印象的。修復時のものかな?


城塞を登ったところから見る眺めも気持ちよいです。

城塞の中は博物館になっていて、当時の暮らしぶりなどがイメージできるようになっています。



ドナウベントの眺め
城塞からはドナウ川の美しい眺めを見ることができます。ここでは何といってもドナウベントを見ることができます。ドナウベントはドナウ川の曲がり角のことで、地図で見るとこんなイメージですかね。

ドナウ川はウィーンからスロヴァキアの首都ブラチスラヴァを通って、西から東へ流れていますが、ヴィシェグラードあたりで、クネクネし始めて、グッと南へ向きを変えて、ハンガリーを縦断しています。このベントが無ければ、ハンガリーはここまで繁栄できなかったと言われています。
実際に見るとこんな感じ。まあドナウ川が大きすぎてベント感が分かりにくいかもですが、なんにせよ美しい景色であることは間違いないですね。



まとめ
ヴィシェグラードのまとめです。
- ブダペストから日帰り可能
- 土日祝であればブダペストからヴィシェグラード城塞まで直行バスがある
- 石造りの城壁はかなり見応えがある
- 城塞中の博物館もかなり資料が多くて楽しめる
- 城塞から美しいドナウベントの景色を見ることができる