2022年6月のハンガリー旅行記です。
ブダペストから北上したところにあるドナウ川沿いの街「ヴィシェグラード」へ行きました。
ここで見るべきものは、山頂のヴィシェグラード城塞跡、ドナウベントの眺めです。ドナウベントとは「ドナウの曲がり角」です。地図を見ると分かりますが、ヴィシェグラードはドナウ川がグッと曲がるポイントに位置する街なのです。
ヴィシェグラードの歴史
ハンガリー王国は、建国以来3世紀に渡り、アルパード家が王位に就いていましたが、14世紀に断絶し、その後アンジュー家が引き継ぎました。
そのアンジュー家の最初の国王カーロイ1世は、ヴィシェグラードに遷都し、城を築き王宮としました。
ブダペスト遷都後も、ヴィシェグラードは栄え、ルネサンス文化の中心となりましたが、16世紀のオスマン帝国の侵攻で破壊されました。
18世紀にはオーストリア・ハプスブルク家の支配のもと、徹底的に破壊され(ハンガリー独立の拠点となることを恐れたため)、歴史の表舞台から姿を消しました。
現在では、山頂にはヴィシェグラード城塞が一部残っています。麓の王宮跡は博物館となり、発掘されたものが展示されています。
これは現在のヴィシェグラード城塞を上から撮影した写真です(城塞の中の博物館に展示されている)。
ブダペスト→ヴィシェグラードへ
ヴィシェグラードはブダペストからバスで行くことができます。片道2時間ほどなので、余裕で日帰りできます。ブダペストの「Újpest-városkapu XIII.」というバスターミナルから乗ることができます。このバスターミナルは、地下鉄3号線「Újpest-Városkapu」駅を出てすぐのところにあります。
かなり広いバスターミナルです。
近くにスーパーのLidlがあるので、何かと便利です。朝早くてお腹すいてたので、出発前にドーナツを買いました。これがまた美味しかったです。
平日だと、ヴィシェグラード城塞がある山の麓までしか行きません。山頂のヴィシェグラード城塞まで行きたい人は、そこからタクシーもしくは徒歩(1時間以上)で行かなければいけません。しかし、土日祝であれば883番のバスに乗れば、ヴィシェグラード城塞の目の前まで行くことができます。本数は少なそうですが、便利ですよね。現在でも運行しているのかな…。
ハンガリーの長距離バスは、基本的に乗る時に運転手に行き先を伝えて、直接料金を渡してましたが、ここでは券売機で購入できました。行先はヴィシェグラード城塞の目の前のバス停「Visegrád, Fellegvár」です。片道1人840フォリント(2022年6月当時)。
883番のバスを待って出発します。
ドナウ川沿いを走っていきます。天気が良くて気持ちが上がります。
着きました。城塞目の前の「Visegrád, Fellegvár」というバス停です。帰りもここからバスに乗ることができました。
城塞内部へ
入口です。料金は1800フォリント(2022年6月時点)。お土産屋さんやレストランもチラホラありますね。
モニュメントもあります。カーロイ・ロベルト(カーロイ1世国王)が1392年に作った、ということなどが記されています。
石造りの重厚な城塞です。とても立派で見応え十分。中はそれなりに広いですね。
投石器ですねこれは。再現したものでしょうね。
こんなんもあります。
石造りですが、開口部分はレンガで補強されてる感じですね。レンガのアーチが印象的。修復時のものかな?
城塞を登ったところから見る眺めも気持ちよいです。
城塞の中は博物館になっていて、当時の暮らしぶりなどがイメージできるようになっています。
ドナウベントの眺め
城塞からはドナウ川の美しい眺めを見ることができます。ここでは何といってもドナウベントを見ることができます。ドナウベントはドナウ川の曲がり角のことで、地図で見るとこんなイメージですかね。
ドナウ川はウィーンからスロヴァキアの首都ブラチスラヴァを通って、西から東へ流れていますが、ヴィシェグラードあたりで、クネクネし始めて、グッと南へ向きを変えて、ハンガリーを縦断しています。このベントが無ければ、ハンガリーはここまで繁栄できなかったかもですね。
実際に見るとこんな感じ。まあドナウ川が大きすぎてベント感が分かりにくいかもですが、なんにせよ美しい景色であることは間違いないですね。
まとめ
ヴィシェグラードのまとめです。
- ブダペストから日帰り可能
- 土日祝であればブダペストからヴィシェグラード城塞まで直行バスがある
- 石造りの城壁はかなり見応えがある
- 城塞中の博物館もかなり資料が多くて楽しめる
- 城塞から美しいドナウベントの景色を見ることができる
コメント