2022年6月のハンガリー旅行記です(料金などは2025年時点のものを分かる範囲で記載してます)。
ハンガリーの世界遺産「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」を構成する資産の1つ「ゲッレールトの丘」を訪れました。ドナウ川西岸沿いにあり、ブダ王宮地区より少し南に下ったところにあります。丘から眺めることのできる風景が素晴らしいとのことなので登ってみました。
世界遺産「ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通り」の全体の解説はこちらから。

場所・料金
世界遺産である「ゲッレールトの丘」(Gellért Hill)はドナウ川西岸、ブダ城地区の南に位置しています。一般公開されており、登るのに料金はかかりません。
ゲッレールトの丘を登る場合は、頂上のツィッタデラが目的地となります。ツィッタデラへのアクセス方法は色々ありますが、主に以下になるかと思われます。
アクセス方法①:ゲッレールト温泉(自由橋を渡ったあたり)から徒歩
麓から歩いて行く方法です。頂上までは大体1キロ弱の距離です。登り始めてすぐの別れ道で右に行くと、ゲッレールト山洞窟教会へ行くことができます。
アクセス方法②:ルダシュ温泉(エルジェーベト橋を渡ったあたり)から徒歩
こちらも徒歩です。こちらも頂上までは1キロほどの距離。途中で大きな聖ゲッレールト像を観ることができます。
アクセス方法③:バス停から徒歩
バスを使ってBúsuló Juhász (Citadella)というバス停まで行き、そこから徒歩で向かう方法です。頂上までは大体500~600mほどなので、このアクセスが1番歩かないですね。
ゲッレールトの丘の歴史
ゲッレールトの丘は標高235mの山です。日本ではゲッレールトの丘とよく言われますが、ゲッレールト山と言うのが正しいです(ここではゲッレールトの丘で統一します)。
15世紀頃にゲッレールトの丘という名前で呼ばれるようになりました。この地で異教徒によって樽の中に押し込められ、山の上から転がされて亡くなったキリスト教の伝道者ジェラルド・サグレードのハンガリー語名のゲッレールトに由来します。
頂上にはツィッタデラと呼ばれる要塞があります。1854年に当時ハンガリーを支配してたオーストリア=ハプスブルク家が、ブダペストを監視するために建設しました。
その後、第二次世界大戦でのナチスやハンガリー動乱でのソ連軍がこの丘を占領し、ここからブダペストの街を砲撃したのことです。街中には今でも砲弾の跡が生々しく残っています。
ツィッタデラには自由の像があります。ブダペストをナチスから解放したソ連軍により、1947年に建てられました。ブダペストの街の至る所からこの像を観ることができます。

いざ頂上へ!
実際使ったアクセス方法は、行きはアクセス方法①「ゲッレールト温泉(自由橋辺り)から登る」、帰りはアクセス方法②「ルダシュ温泉(エルジェーベト橋辺り)へ下山」にしてみました。
まずはバスで自由橋を渡り、ゲッレールトの丘の麓まで行きます。車窓から頂上の女神像が見えます。

自由橋を渡ったところのバス停で降りました。自由橋もブダペストの世界遺産の構成資産です。1896年に完成し、第二次世界大戦の時にドイツ軍により爆破されましたが、戦後に再建されました。

目の前にはゲッレールトホテルがあります。ホテル内には「ゲッレールト温泉」があります。ハンガリーは温泉大国としても有名ですね。ちなみに、ゲッレールトの丘の麓にある3つの温泉「ゲッレールト温泉」「ルダッシュ温泉」「ラーツ温泉」も世界遺産に登録されています。

ここを左へ行くとゲッレールトの丘へ登っていけます。岩山のてっぺんに何やら十字架らしきものが見えますね。

ゲッレールトの丘を登る入口に入ってすぐ右手に行くと洞窟発見。先ほど見えていた十字架があるところは教会でした。つまり洞窟教会ですね。見どころがたっぷりの教会というわけではありませんが、割と広くて結構しっかり時間を使ってしまいました。





教会を後にして、本格的に登ります。ゲッレールトの丘の簡単な地図が書かれている標識を発見しましたが、かなり年季が入ってますね。

中腹からの眺め、綺麗ですね。向こうに自由橋が見えます。結構登ってきた感じです。

よううやく頂上のツィッタデラ到着!しかし工事中のため入れずでした泣。2025年現在も工事中のようです。自由の像は柵の外からなんとか見ることができました。

工事中は残念でしたが、頂上からのドナウ川やブダペストの街の眺めは最高でした。

ブダペストには、自由橋以外にも世界遺産を構成している橋があります。写真の手前から、「エルジェーベト橋」「セーチェーニ鎖橋」「マルギット橋」です。セーチェーニ鎖橋はライトアップもされる美しい観光名所ですが、この時は残念ながら工事中でした(2025年現在工事は終わっています)。

下山はアクセス方法②。中腹で聖ゲッレールト像に出会いました。

そして麓へ。エルジェーベト橋の手前に到着です。


麓には小さな滝がありました。日差しの強い中での登山でしたので、少し癒されました。

ゲッレールトの丘からの夜景
夜景もかなり見応えあるとのことですが、今回の旅ではその時間帯は行きませんでした。
もし夜景を見に行くなら、アクセス方法③がオススメかと思います。観光地と言えども夜は昼よりは治安は悪いだろうし、アクセス方法①やアクセス方法②は歩道が暗いからです。
アクセス方法③の場合も、バス停から頂上までは歩きますが、比較的明るい道らしいので、このルートを使いましょう!
まとめ
ドナウ川両岸の街並みを高いところから眺めてみたい方は、是非ゲッレールトの丘をオススメします。
夕方くらいに行って、夜景を見て帰るのもアリですね。
夜ゲッレールトの丘を行く際は、安全のためにアクセス方法③を利用してみてください!